2012-01-01から1年間の記事一覧
10月に入って、いよいよ本格的な芸術シーズンが到来した。ウィーン国立歌劇場にティーレマン&ドレスデン・シュターツカペレなど、珠玉のイベントが目白押しだ。私の手帳のスケジュールは予定がいっぱい。今月は8回、来月も11回の公演が予定に入ってい…
ウィーン国立歌劇場の日本公演が幕を開けた。私は今週金曜日のサロメが初日で、三演目すべてを鑑賞する。 直前になってウェルザー・メストの来日がキャンセルになったのは残念なことだった。彼が音楽監督であり、音楽監督こそが劇場の顔なわけだから。 実際…
2012年10月13日 NHK交響楽団A定期演奏会 NHKホール 指揮 ロリン・マゼール ライナー・キュッヒル(ヴァイオリン) チャイコフスキー 組曲第3番 グラズノフ ヴァイオリン協奏曲 スクリャービン 法悦の詩 マゼールが振った今回のN響は本当に…
これだけクラシック音楽にのめり込めば、当然、好きな指揮者、演奏家ができる一方で、どうも好みに合わない指揮者、演奏家が発生しちゃうのは、こりゃもう仕方がないだろう。 なるべくなら選り好みせず、決め付けをせず、先入観に惑わされず、人の意見に左右…
2012年10月8日 新国立劇場 ブリテン ピーター・グライムズ 指揮 リチャード・アームストロング 演出 ヴィリー・デッカー 管弦楽団 東京フィルハーモニー交響楽団 シュチュアート・スケルトン(ピーター・グライムズ)、スーザン・グリットン(エレン…
ロッシーニ・オペラ・フェスティバルで、私はついにロッシーニに開眼した。覚醒した。このところ、家で聴いているCDはロッシーニばかりだ。オリー伯爵、セミラーミデ、そして発表された来年のフェスティバルの演目であるギヨーム・テル(ウィリアム・テル…
この間のイタリア旅行から2か月が経とうとしている。早いもんだ。 実は、旅行している最中に気になったことがあった。旅行記で書こうと思っていて結局書けなかったので、やや今更ではあるが、ちょっとご紹介したい。 以下の2点については、特にイタリアに…
2012年9月29日 東京都交響楽団 作曲家の肖像シリーズ 東京芸術劇場 指揮 エリアフ・インバル 合唱 二期会合唱団 澤畑恵美(ソプラノ)、竹本節子(メゾ・ソプラノ) マーラー 交響曲第2番 復活 今回の公演では、何を隠そう心に期するものがあった。 …
2012年9月23日 読売日本交響楽団名曲シリーズ サントリーホール 指揮 スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ リチャード・ストルツマン(クラリネット) ウェーバー 魔弾の射手序曲 スクロヴァチェフスキ クラリネット協奏曲 ワーグナー(デ・フリーヘ…
2012年9月22日 NHK交響楽団C定期演奏会 NHKホール 指揮 レナード・スラトキン リャードフ 8つのロシアの民謡 ショスタコーヴィチ 交響曲第7番レニングラード 秋のタコ祭り第2弾。 その前にリャードフの小組曲。リャードフという作曲家はお…
2012年9月20日 東京都交響楽団定期演奏会 東京文化会館 指揮 エリアフ・インバル 小森輝彦(バリトン) マーラー さすらう若人の歌、交響曲第1番 正直、行こうかどうしようか迷った公演。 演奏の出来を疑ったわけではない。インバルのマーラーが素晴…
2012年9月16日 二期会 東京文化会館 ワーグナー 舞台神聖祭典劇 パルジファル 指揮 飯守泰次郎 演出 クラウス・グート 管弦楽 読売日本交響楽団 黒田博(アンフォルタス)、小田川哲也(ティトゥレル)、小鉄和広(グルネマンツ)、福井敬(パルジフ…
2012年9月15日 東京交響楽団定期演奏会 サントリーホール 指揮 ヴァシリー・シナイスキー デジュ・ラーンキ(ピアノ) モーツァルト ピアノ協奏曲第27番 ショスタコーヴィチ 交響曲第4番 秋のタコ祭り第1弾。 指揮のシナイスキーは、日本ではそれ…
2012年9月14日 中村恵理 ソプラノ・リサイタル 紀尾井ホール 中村恵理(ソプラノ)、マッシミリアーノ・ムッラーリ(ピアノ) ベッリーニ、R・シュトラウス、ドビュッシーの歌曲より ベッリーニ カプレーティ家とモンテッキ家より「おお、幾たびか」…
アカデミア研修生によるオペラ公演は午後2時に終了。その後、ランチを取るために、劇場近くのピッツェリアに行った。すると、そこに出演者(歌手たち)のうちの6人くらいが連れ立って入ってきた。彼らも無事に公演が終わり、ホッとして、「さあメシを食い…
2012年8月17日 ロッシーニ・オペラ・フェスティバル テアトロ・ロッシーニ ロッシーニ ランスへの旅 指揮 ピエロ・ロンバルディ 原演出 エミリオ・サージ(リバイバル演出 エリザベッタ・クーリル) 管弦楽 オーケストラ・シンフォニア・G・ロッシー…
2012年9月8日 藤原歌劇団 新国立劇場オペラパレス ベッリーニ 夢遊病の女 指揮 園田隆一郎 演出 岩田達宗 管弦楽 東京フィルハーモニー交響楽団 高橋薫子(アミーナ)、小山陽二郎(エルヴィーノ)、妻屋秀和(ロドルフォ)、森山京子(テレーザ) 他 …
2012年8月16日 ロッシーニ・オペラ・フェスティバル テアトロ・ロッシーニ ロッシーニ バビロニアのチーロ 指揮 ウィル・クラッチフィールド 演出 ダヴィデ・リヴェルモア 管弦楽 ボローニャ市立歌劇場管弦楽団 マイケル・スパイアーズ(バルダッサー…
旅行計画の段階ではこの日、イタリア国内にある独立国サンマリノを訪れる予定だったが、当日朝になって行き先を変更した。サンマリノは、ペーザロからの日帰り小旅行は十分可能なのだが、乗換えなどもあってやや時間がかかる。早起きして行こうと思っていた…
2012年9月1日 東京芸術劇場リニューアルオープン記念演奏会 指揮 下野竜也 管弦楽 読売日本交響楽団 合唱 東京音楽大学合唱団 小川里美(ソプラノ)、清水華澄(メゾ・ソプラノ) マーラー 交響曲第2番復活 9月になった。まだまだ暑いが、夏休みも終…
2012年8月15日 ロッシーニ・オペラ・フェスティバル テアトロ・ロッシーニ ロッシーニ ブルスキーノ氏 指揮 ダニエレ・ルスティオーニ 演出 テアトロ・ソッテルラネオ 管弦楽 オーケストラ・シンフォニカ・G・ロッシーニ カルロ・レポーレ(ガウデン…
遠出をせず、またまた市内をのんびりブラブラ散歩するだけの優雅で長閑な一日。予め訪れようと決めていた観光スポットは「ロッシーニ博物館(生まれた家)」と「市立美術館」だけ。あとは一昨日に続き旧市街や海辺をお散歩し、カフェでくつろぎ、本を読み、…
2012年8月14日 ロッシーニ・オペラ・フェスティバル ペーザロ・アドリアティック・アリーナ ロッシーニ マティルデ・ディ・シャブラン 指揮 ミケーレ・マリオッティ 演出 マリオ・マルトーネ 管弦楽団 ボローニャ市立歌劇場管弦楽団 オルガ・ペレチャ…
予定では、この日もペーザロ市内を歩いて巡る計画だったが、変更して郊外のウルビーノに行くことにした。 元々ウルビーノは翌日の15日に行こうと計画していた。急遽予定を前倒ししたのは、15日が祝日であることに気が付いたからである。たいていの場合、…
2012年8月13日 ブルーノ・カニーノ ピアノコンサート ロッカ・コスタンツァ(コスタンツァ要塞) ロッシーニ 老いのいたずら集より 旧体制の見本、慌ただしいロココ風の前奏曲、悲嘆 ドビュッシー 映像第1集、子供の領分 ロッシーニ・オペラ・フェス…
マチェラータに別れを告げて、いよいよペーザロへ。初日にバタバタした乗換駅のチヴィタノーヴァで、乗り継ぎが上手くいかず、少し待たされたが、想定の範囲内でなんとか無事にお昼前に到着した。 ついにやって来たぞペーザロ。待ってたかロッシーニ。感慨深…
2012年8月12日 マチェラータ音楽祭 スフェリステリオ・アリーナ ヴェルディ ラ・トラヴィアータ(椿姫) 指揮 ダニエレ・ベラルディネッリ 演出 ヘニング・ブロックハウス 管弦楽 マルケ州管弦楽団 ミルト・パパタナッシウ(ヴィオレッタ)、イヴァン…
前回の記事に書いたとおり、この日もマチェラータの旧市街をブラブラのんびりと散歩して一日を過ごした。日曜日なので、やっぱりほとんどのお店は休業。このため、前日と同様、町中で人の気配はほとんどない。しかし、一部のカフェやレストランは開いていた…
オペラ会場のスフェリステリオ・アリーナ前に到着すると、そこには開演を待ち侘びるたくさんの観客がいるわいるわ。さっきまで閉店していた会場近くのカフェやバーがいつの間にかオープンしていて、軒先は多くの人で賑わっている。アリーナの入り口は入場を…
「ここが本当に世界的に有名な音楽祭の開催地なのだろうか!?」 マチェラータの旧市街(中心地)をブラ歩きしながら、私はまるで狐につままれたような感覚を覚えた。 オペラ・フェスティバルの会場であるスフェリステリオ・アリーナ(野外劇場)の収容人数…