クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

作曲家、アーティスト

追悼 小澤征爾

小澤征爾氏が指揮した公演に、私はこれまでに計33回足を運んだ。 一番最初は、1980年12月。新日本フィルの第9だった。いわゆる年末第9。私は当時高校生で、自ら行ったというより、友人に誘われて、というものだった。随分と大昔の公演だが、身体を…

藤田真央

ピアニストの藤田真央さんが、昨日の1月12日、NHKの朝の情報番組「あさイチ」に生出演したとのことで、あとから同局の配信サービス「NHK+」で見逃し視聴した。 別に、彼自身について特段の関心があったわけではなく、単なるお茶の間バラエティ番組…

アスミク・グリゴリアン

12月10日夜から11日にかけてNHKのBSP/BS4Kで放映された、ヴェルディ「マクベス」上演ライブ(2023年ザルツブルク音楽祭プロダクション)を見た。 現代演出の急先鋒ヴァルリコフスキによる演出は難解で、かなり厄介だったが、そうした演…

巨匠たちの健康不安2

体調不良によりN響客演のための10月の来日をキャンセルした、ヘルベルト・ブロムシュテット。N響を通じて、「2024年の来日を楽しみにしている」との本人コメントが発表されたが、いかんせん高齢なので心配ではある。一部には「さすがにもう厳しいの…

女性コンサートマスター

来日したベルリン・フィルの東京公演では、2人のコンサート・マスターが2つのプログラムを分け合った。ヴァイオリン・ソロが大活躍する「英雄の生涯」のプログラムでは、樫本大進が担当。これは、日本のファンに向けたサービスの一面も、きっと含まれてい…

ベルリン州立歌劇場の新音楽総監督決定

バレンボイムの辞任によって空席となっていたベルリン州立歌劇場の音楽総監督のポストが決まった。クリスティアン・ティーレマンとのことだ。劇場の公式ウェブサイトで発表されているので、正式決定。同サイトには、ティーレマン本人のコメント、前監督バレ…

ステファン・グールド2

健康状態を理由に引退を表明したステファン・グールド。突然の残念な発表に対し、私は以前のブログ記事にて「健康状態の回復に努めていただき、もし万が一、従前の体調を取り戻し、気力が萎えていなかったら、是非舞台に戻ってきてください」と書いた。 その…

ステファン・グールド

アメリカのテノール歌手、というより、世界的なヘルデン・テノール、ステファン・グールドが引退を表明したらしい。彼のエージェントが発表し、それによると、健康状態が理由であるという。 これは残念なニュースである。確かに、彼はこの夏のバイロイト音楽…

飯守泰次郎2

飯守泰次郎さんがお亡くなりになられた。ご冥福をお祈りしたい。間違いなく日本の楽壇の一翼を担っていた巨匠。根強いファンも多かったので、今回の訃報は各方面に驚きと悲嘆と惜別の念をもたらしたことだろう。まだ現役の最中で、特に東京シティ・フィルハ…

ラフマニノフ

生誕150周年のラフマニノフ。記念年ということで、今年は彼の作品がプログラムに入っているコンサートがやたらと目立つ。演奏を予定しているピアニストにとって、気合が入る年かもしれない。反田恭平、藤田真央、牛田智大、阪田知樹といった人気・実力の…

巨匠たちの健康不安

巨匠演奏家たち、我ら愛好家が崇拝する神々が、健康不安に見舞われている。バレンボイムがベルリン州立歌劇場のGMD(音楽総監督)の職を辞する発表に関する記事をつい先日書いたばかりだが、今度は、マルタ・アルゲリッチが今後の活動をキャンセル。その…

バレンボイム

バレンボイムがベルリン州立歌劇場のGMD(音楽総監督)の職を辞するという発表が報じられた。年末年始にベルリン・シュターツカペレと第九を演奏し、また、つい先日のベルリン・フィル公演でも指揮を担い、協奏曲のソロを務めたアルゲリッチとはアンコー…

バレンボイムの代役はティーレマン

病気療養のため、当分の間音楽活動を休止すると宣言したバレンボイム。日本のクラシックファンにとっては、さしずめ12月に予定されているシュターツカペレ・ベルリンとの来日公演がいったいどうなるのかが最大の関心事であったが、このたびC・ティーレマ…

ブロムシュテット 2

95歳の奇跡の指揮者、ブロムシュテット。11年前、私はこのブログで彼に関する記事を書いている。 https://sanji0513.hatenablog.com/entry/29474448 いやー、改めて読み返してみると、生意気にエラそうなこと書いて、我ながらホント恥ずかしい。 『どれ…

マケラ時代の到来か?

都響を振るため、ただいま来日中のクラウス・マケラ。若干26歳のフィンランド出身の若手指揮者に、今、全世界から注目が集まっている。今月、2027年シーズンから名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者に就任することが発表されたのだ。 …

アルゲリッチ 2022

別府アルゲリッチ音楽祭が無事開幕し、3年ぶりにアルゲリッチのピアノ演奏が大分の地で鳴り響いたようだ。その前に、既に東京公演と水戸公演も先行で開催されていて、シューマンのピアノ協奏曲を披露している。私はこれらには行かなかったが、すっかり聴衆…

マルタ・アルゲリッチ

マルタ・アルゲリッチ様が5月に3年ぶりに帰ってくる。コロナの影響で一昨年、昨年と来日が叶わなかったが、また日本のステージに登場し、演奏を聴かせてくれる。嬉しいニュースだ。 3月12日に東京公演と別府の音楽祭のチケットが発売され、これをなんと…

ソヒエフの決断

ロシアの指揮者T・ソヒエフが、ロシアのボリショイ劇場の音楽監督と、西側諸国内での拠点であるトゥールーズ・キャピトル管弦楽団の音楽監督の両方のポストを同時に辞任した。梶本音楽事務所が発表した彼の声明を読んだが、これは辛い。 https://www.kajimo…

ロシア人音楽家への逆風

世界が一斉に反ロシアの声を上げる中、ロシア人音楽家に対する逆風も当然のごとく吹き荒れている。 特に、ゲルギエフ。相当ヤバい。 ウィーン・フィルNY公演から急遽降板させられたと思ったら、その後、ミュンヘン・フィル、ロッテルダム・フィル、ヴェル…

スダーン先生

水際対策の外国人入国制限措置前である11月に入国し、その後、来日できなくなった他の外国人指揮者の代役を幾つも引き受け、現在大活躍中のユベール・スダーン。先月末、東京交響楽団の1月22日公演の代役指揮を引き受けたことが発表され、「1月末まで…

豊嶋泰嗣

先日、西宮でバルトークを聴かせた豊嶋泰嗣さんは、私と同世代。このあたりの年代では、同じヴァイオリニストの漆原啓子さん、指揮者の飯森範親さん、ピアニストの仲道郁代さんなどがいる。漆原さんと豊嶋さんは、その昔、ハレー・ストリング・カルテットと…

反田恭平

ちょっと記事ネタのタイミングとしては遅れてしまい、若干今さら感があるが、先月に開催された第18回ショパン国際コンクールで、日本人二人が入賞した。 知名度抜群の老舗コンクール。かつてポリーニ、アシュケナージ、アルゲリッチ、ツィメルマンなど、錚…

グルベローヴァは永遠

昨日、帰宅後に、グルベローヴァが出演しているR・シュトラウスの「ナクソス島のアリアドネ」ビデオ映像(1977/78年制作、K・ベーム指揮ウィーン・フィル)を視聴した。当時31歳。若く、美しく、溌剌としていて、超絶難曲と言われるツェルビネッタ…

クリスティアン・ティーレマン

クリスティアン・ティーレマンと、彼が首席指揮者を務めるシュターツカペレ・ドレスデンとの契約について、ザクセン州が2023-24年シーズン以降の更新を行わないと発表したらしい。 支配人との契約も同時期までとして更新しないということなので、これ…

飯守泰次郎

「ほんまにやるんかいな?」と疑心だらけだった明後日16日の飯守泰次郎指揮の「ニーベルングの指環」ハイライト特別演奏会。11日、主催者が「やりますっ!!」と正式に発表すると、今度は立て続けに「本公演は完売しました!!」というお知らせが。 ま・…

シャイーの次は

ファビオ・ルイージについて、前回のブログ記事で「ルイージほどの指揮者なら、今後、更にビッグなオケ、一流歌劇場からお声が掛かる可能性も捨て切れない」と書いた。 ふと思った。全然意識していなかったが、彼はもしかしたら「シャイーの次」候補なのだろ…

ファビオ・ルイージ

前回のブログ記事で、パリとロンドンの人事情報をレポしたが、先月、東京でも大きな動きがあった。「ファビオ・ルイージがN響の首席指揮者に就任」というニュースだ。 「おー、すげー」と思った。ルイージは、言うまでもなく世界的な一流指揮者である。一時…

世界の音楽監督事情

先月、東京ではムーティが来日して素晴らしい演奏を披露し、それ以外にもN響、都響、東響、日本フィルなどがそれぞれ実力を見せつけて、コロナにも関わらず、連日の賑わいを見せた。そんな中、一方で世界に目を向けると、いくつかの注目すべきニュースがあ…

アルゲリッチ様~(泣)

今年の別府アルゲリッチ音楽祭の開催概要が発表された時、私は「現状においてアルゲリッチの入国は難しそうだし、結局中止の可能性が高いよな」と見ていた。ところが、4月に入ってムーティの入国が認められると、ネットでは「アルゲリッチも来る!」と騒ぎ…

リッカルド・ムーティによる「マクベス」解説

4月3日に「ムーティ様、御来日!?」というタイトルで記事を書き、「ホントかよ!?」と驚いたところだったが、なんと、この時、ムーティはもう既に日本への入国を済ませていたのであった。 このムーティを含めた外国人キャストの来日実現の経緯、関係省庁…