作曲家、アーティスト
巨匠演奏家たち、我ら愛好家が崇拝する神々が、健康不安に見舞われている。バレンボイムがベルリン州立歌劇場のGMD(音楽総監督)の職を辞する発表に関する記事をつい先日書いたばかりだが、今度は、マルタ・アルゲリッチが今後の活動をキャンセル。その…
バレンボイムがベルリン州立歌劇場のGMD(音楽総監督)の職を辞するという発表が報じられた。年末年始にベルリン・シュターツカペレと第九を演奏し、また、つい先日のベルリン・フィル公演でも指揮を担い、協奏曲のソロを務めたアルゲリッチとはアンコー…
病気療養のため、当分の間音楽活動を休止すると宣言したバレンボイム。日本のクラシックファンにとっては、さしずめ12月に予定されているシュターツカペレ・ベルリンとの来日公演がいったいどうなるのかが最大の関心事であったが、このたびC・ティーレマ…
95歳の奇跡の指揮者、ブロムシュテット。11年前、私はこのブログで彼に関する記事を書いている。 https://sanji0513.hatenablog.com/entry/29474448 いやー、改めて読み返してみると、生意気にエラそうなこと書いて、我ながらホント恥ずかしい。 『どれ…
都響を振るため、ただいま来日中のクラウス・マケラ。若干26歳のフィンランド出身の若手指揮者に、今、全世界から注目が集まっている。今月、2027年シーズンから名門ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団の首席指揮者に就任することが発表されたのだ。 …
別府アルゲリッチ音楽祭が無事開幕し、3年ぶりにアルゲリッチのピアノ演奏が大分の地で鳴り響いたようだ。その前に、既に東京公演と水戸公演も先行で開催されていて、シューマンのピアノ協奏曲を披露している。私はこれらには行かなかったが、すっかり聴衆…
マルタ・アルゲリッチ様が5月に3年ぶりに帰ってくる。コロナの影響で一昨年、昨年と来日が叶わなかったが、また日本のステージに登場し、演奏を聴かせてくれる。嬉しいニュースだ。 3月12日に東京公演と別府の音楽祭のチケットが発売され、これをなんと…
ロシアの指揮者T・ソヒエフが、ロシアのボリショイ劇場の音楽監督と、西側諸国内での拠点であるトゥールーズ・キャピトル管弦楽団の音楽監督の両方のポストを同時に辞任した。梶本音楽事務所が発表した彼の声明を読んだが、これは辛い。 https://www.kajimo…
世界が一斉に反ロシアの声を上げる中、ロシア人音楽家に対する逆風も当然のごとく吹き荒れている。 特に、ゲルギエフ。相当ヤバい。 ウィーン・フィルNY公演から急遽降板させられたと思ったら、その後、ミュンヘン・フィル、ロッテルダム・フィル、ヴェル…
水際対策の外国人入国制限措置前である11月に入国し、その後、来日できなくなった他の外国人指揮者の代役を幾つも引き受け、現在大活躍中のユベール・スダーン。先月末、東京交響楽団の1月22日公演の代役指揮を引き受けたことが発表され、「1月末まで…
先日、西宮でバルトークを聴かせた豊嶋泰嗣さんは、私と同世代。このあたりの年代では、同じヴァイオリニストの漆原啓子さん、指揮者の飯森範親さん、ピアニストの仲道郁代さんなどがいる。漆原さんと豊嶋さんは、その昔、ハレー・ストリング・カルテットと…
ちょっと記事ネタのタイミングとしては遅れてしまい、若干今さら感があるが、先月に開催された第18回ショパン国際コンクールで、日本人二人が入賞した。 知名度抜群の老舗コンクール。かつてポリーニ、アシュケナージ、アルゲリッチ、ツィメルマンなど、錚…
昨日、帰宅後に、グルベローヴァが出演しているR・シュトラウスの「ナクソス島のアリアドネ」ビデオ映像(1977/78年制作、K・ベーム指揮ウィーン・フィル)を視聴した。当時31歳。若く、美しく、溌剌としていて、超絶難曲と言われるツェルビネッタ…
クリスティアン・ティーレマンと、彼が首席指揮者を務めるシュターツカペレ・ドレスデンとの契約について、ザクセン州が2023-24年シーズン以降の更新を行わないと発表したらしい。 支配人との契約も同時期までとして更新しないということなので、これ…
「ほんまにやるんかいな?」と疑心だらけだった明後日16日の飯守泰次郎指揮の「ニーベルングの指環」ハイライト特別演奏会。11日、主催者が「やりますっ!!」と正式に発表すると、今度は立て続けに「本公演は完売しました!!」というお知らせが。 ま・…
ファビオ・ルイージについて、前回のブログ記事で「ルイージほどの指揮者なら、今後、更にビッグなオケ、一流歌劇場からお声が掛かる可能性も捨て切れない」と書いた。 ふと思った。全然意識していなかったが、彼はもしかしたら「シャイーの次」候補なのだろ…
前回のブログ記事で、パリとロンドンの人事情報をレポしたが、先月、東京でも大きな動きがあった。「ファビオ・ルイージがN響の首席指揮者に就任」というニュースだ。 「おー、すげー」と思った。ルイージは、言うまでもなく世界的な一流指揮者である。一時…
先月、東京ではムーティが来日して素晴らしい演奏を披露し、それ以外にもN響、都響、東響、日本フィルなどがそれぞれ実力を見せつけて、コロナにも関わらず、連日の賑わいを見せた。そんな中、一方で世界に目を向けると、いくつかの注目すべきニュースがあ…
今年の別府アルゲリッチ音楽祭の開催概要が発表された時、私は「現状においてアルゲリッチの入国は難しそうだし、結局中止の可能性が高いよな」と見ていた。ところが、4月に入ってムーティの入国が認められると、ネットでは「アルゲリッチも来る!」と騒ぎ…
4月3日に「ムーティ様、御来日!?」というタイトルで記事を書き、「ホントかよ!?」と驚いたところだったが、なんと、この時、ムーティはもう既に日本への入国を済ませていたのであった。 このムーティを含めた外国人キャストの来日実現の経緯、関係省庁…
ジェームズ・レヴァイン氏の訃報が飛び込んできた。77歳だったとのこと。「そういう歳か」という思いがある。「まだ早いよな」という思いもある。両方が折り混ざって複雑な気持ちだ。ここ10年くらいはずっと健康不安を抱えていた。本人からしてみたら、…
言うまでもなく、世界的なメゾ・ソプラノ歌手。バイロイト音楽祭に9年連続で出演した輝かしい実績を誇り、ウィーンやミュンヘンといった一流歌劇場から出演オファーを受けるワールドクラスの歌手。彼女を紹介するのに、もはや「日本最高の」だとか「日本を…
先日NHK-BSのプレミアムシアターで放送されたハンブルク州立歌劇場の「ファルスタッフ」収録映像を見た。アリーチェ役のマイヤ・コヴァレフスカ。彼女は、2010年1月、ニューヨークのメトで「トゥーランドット」を観た時、リュー役で出演していた…
イザベル・ファウストが現代最高のヴァイオリニストの一人として、日本でもしっかり認知され、支持され、人気を得ているというのは、少々意外なことである。というのも、彼女は人気ソリストに求められる華やかさ、輝かしい音色と高度な技術を見せつけるよう…
昨年末、と言っても3日前のことだが、マイ・コンピューターに問題が生じたため、我がIT顧問の親友Kクンの力を借りることとなり、自宅に呼んで対処をお願いした。彼はファンというほどではないが、クラシックに多少の関心と知識は持っているので、これま…
アンネ・ゾフィー・ムターが来日中だ。私も明日、リサイタルに行く予定である。いいタイミングなので、彼女の思い出について書いてみたい。 私はムターと同世代だ。自分の人生におけるクラシック音楽の愛好歴と、彼女の世界的活躍歴は、ほぼ重なる。だから、…
旅行中、いくつか訃報が入ってきた。ネッロ・サンティ、ミレッラ・フレーニ。クラシック関連じゃないけど野村克也さんも・・。サンティはチューリッヒで亡くなったそうだ。ここの歌劇場との繋がりは深い。劇場チケットオフィスの窓口に、写真と共に彼の訃報…
私はL・バーンスタインの現役姿を拝むことに間に合った世代の人間なので、「伝説」と誉れ高い1985年のイスラエル・フィルとのマラ9も聴いている。もちろん、その時の雄姿は忘れ難い。だが、まぶたに焼き付いている強烈な印象はというと、実は1990…
なんだか来年はベートーヴェン作品を採り上げる公演が、やたら多そうな気配だ。それもそのはず、生誕250年という記念年なわけである。 各主催団体やホールなどから、来年の公演スケジュールがぼちぼち出始めているが、既に発表されているものだけでも、ベ…
ジェシー・ノーマンの訃報を、Yahooニュースのトピックスで知り、何とも言えない思いが沸き起こる。私にとってジェシー・ノーマンは「偉大なるソプラノ歌手」というただ一言に尽きるが、その存在価値はクラシック音楽界の中でしかないものと思っていた。クラ…