2024年4月15日 O・v・d・ダメラウ & S・レノー リサイタル(東京・春・音楽祭) 東京文化会館 小ホール
《歌曲シリーズ vol.40》
オッカ・フォン・デア・ダメラウ(メゾ・ソプラノ)、ソフィー・レノー(ピアノ)
ブラームス 歌曲集より
ベルク 4つの歌 他
マーラー リュッケルトの詩による5つの歌曲 他
ワーグナー ヴェーゼンドンク歌曲集 他
国際的に大活躍しているスター歌手、というほどではないけど、ドイツ物オペラ作品の上演を支える重要な脇役のメゾで(例えば、ブランゲーネとか、エルダとか)、歌劇場に欠かせない存在・・・
オッカ・フォン・デア・ダメラウは、きっとそういう歌手だ。
私は、これまでにミュンヘン、フランクフルト、ドレスデンで、彼女が出演するオペラを観ている。(日本にもバイエルン州立歌劇場の来日公演で来たことがある。)
「歌唱の話と全然関係なくてすみません」なんだけど、このお方、もう、いかにもドイツのオバちゃんというお顔と体型をしていて、あちらに行くと、ホントいるんですよ、こういう人(笑)。
オバちゃんという言い方が失礼なら、女将さんって感じかな。
日本にもいますよね、そういう雰囲気のお母さん。
でも、ドレスを着てステージに立つと、大きな身体も含めて、神々しい存在感が際立つ歌手に変貌する。まさに芸術家だ!
声のカテゴリーは、一応メゾ・ソプラノということになっているが、深いアルト系ではなく、どちらかというとソプラノの方に寄っている。豊かな声と、さすがドイツ人、ドイツ語歌詞の歌い回し方がエレガント。
プログラムの構成上、前半最後の「リュッケルト」、後半最後の「ヴェーゼンドンク」がメインになっているが、個人的に、ベルクとマーラーの小品歌曲が、何気に良かった。また、アンコールで演奏したマーラーの小品2曲も、とてもチャーミングだった。