クラシック、オペラの粋を極める!

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2024/4/7 東京・春・音楽祭(ニーベルングの指環ガラ)

2024年4月7日   東京・春・音楽祭    東京文化会館
ニーベルングの指環 ガラ・コンサート
指揮  マレク・ヤノフスキ
管弦楽  NHK交響楽団
ヴィンセント・ヴォルフシュタイナー(ローゲ、ジークムント、ジークフリート)、エレナ・パンクラトヴァ(ジークリンデ、ブリュンヒルデ)、マルクス・アイヒェ(ヴォータン)、杉山由紀(フリッカ)、岸浪愛学(フロー)、中畑有美子(森の鳥)    他

 

上野、日曜日、桜満開、天気晴れ・・・ものすごい人出!!
そして公演のお客さんも満員!
花見客が会場に立ち寄るなんてこともないから、これは注目公演だったということだろう。やはりワーグナーは人気があるのだな。


85歳のヤノフスキがお元気なのが、とにかく嬉しい。
タクトも音楽も、全然枯れてない。飾らず、ガッチリと、まっすぐに推進していく姿勢がいかにもヤノフスキらしい。いつものとおり、安心安定のワーグナー

N響の演奏も、実に手堅い。
オペラで聴くよりもシャープな感じがしたのは、ピット内ではなくステージ上で演奏しているから、という理由だけではないだろう。楽譜に忠実、指揮に忠実、真面目に正確に演奏するN響だから、焦点が明確、実像がリアルなのだ。響きの構成感も申し分ない。


歌手については、特段の不満もないが、かといって大絶賛という感じでもない。
ヴォルフシュタイナーは、3役全部同じ歌い回しで、何の工夫も無し。
パンクラトヴァは、もっと全体を支配制圧するような偉大な声を持っているはずなのに、何だか丸く収まっていた。ただ、音楽に対する集中力、役に対する没入感が凄くてさすがだった。

結構染みたのは、森の鳥役の中畑さん。良かったです。


本公演では、ゲスト・コンマスとして、ヴォルフガング・ヘントリヒというお方が招かれていた。
調べてみたら、ドレスデン・フィルのコンマスである。
ということは、昨シーズンまで首席指揮者だったヤノフスキが直接引っ張ってきたということだろうか。

残念ながら聴けなかったけど、先立って行われた「トリスタンとイゾルデ」公演では、メトロポリタン歌劇場管弦楽団からベンジャミン・ボウマンというコンマスを招いたらしい。ずいぶんとまあ豪勢なこと。

ていうか、いつの間にかもうライナー・キュッヒルじゃなくなってるのね・・・。