クラシック、オペラの粋を極める!

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2012/9/20 都響

2012年9月20日  東京都交響楽団定期演奏会   東京文化会館
小森輝彦(バリトン
 
 
 正直、行こうかどうしようか迷った公演。
 演奏の出来を疑ったわけではない。インバルのマーラーが素晴らしいことはよーく知っている。これまでに素晴らしい演奏を何度も体験しているから。
 
「よーく知っている」「何度も体験している」・・・そう、迷ったというのは、そういうことだった。
 要するに、インバルのマーラーは『またかよ』なのだ。プログラム的には新鮮さ、目新しさ、画期的さがまったくないのである。
 
 でもね。結局行っちゃうんだな、これが。だって素晴らしいんだもん。しょーがないじゃん。
 
 この日もやっぱり素晴らしかった。文句なしなのだ。インバルの快進撃は留まることを知らない。これまでに何十回も演奏しているはずなのに、マンネリ感はゼロ。むしろ進化を遂げていて、毎回のように新しい発見を与えてくれる。
 クライマックスは疾風怒濤。圧倒的な高揚で、聞いている人をノックアウトさせ、しまいには昇天させてしまう。オレ、今までに何度インバルに横っ面を張り倒されたかなあ・・・。
 
 それにしてもすげえなあ、インバル。もう76だってよ。だというのに、ギラギラ感は一向に衰えず、ますます盛ん。そのエネルギーはどこからやってくるのか?飽くなき探究心の源は何なのか?
 
 えーと、次は第2番‘復活’か・・・。これも行こうかどうしようか迷ったんだよな。で、迷っているうちにチケットは売り切れた。あっという間だった。「ま、いっか・・」と諦めていたが、やっぱり諦めきれなかった。結局買ってしまった。ネットオークションに手を染めてな。
 
 だって素晴らしいんだもん。しょーがないじゃん・・・。