クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2012/8/13 ペーザロ1

 マチェラータに別れを告げて、いよいよペーザロへ。初日にバタバタした乗換駅のチヴィタノーヴァで、乗り継ぎが上手くいかず、少し待たされたが、想定の範囲内でなんとか無事にお昼前に到着した。
 ついにやって来たぞペーザロ。待ってたかロッシーニ。感慨深いのう。マチェラータは前菜オードブル。ここからが本番(笑)。
 
 滞在ホテルは駅から少々離れていて、街の中心部を通り抜け、更に奥のビーチ沿い。徒歩約20分。駅前や町の中心部にはホテルはない。みんなビーチ沿いに建ち並んでいる。つまり、ここペーザロに滞在する人は、大半がバカンス客なのだ。私のような音楽祭目当ての人も少なからずいるが、そういう人もこうしたリゾートホテルに宿泊して、そこから劇場に通う。
 
 私が予約したホテルはビーチから通りを一本隔てているので、目の前が海ではないのだが、わずかにオーシャンビューの部屋がある。別に頼んだわけでも希望したわけでもないが、なぜか私にあてがわれた部屋は、その数少ない海が見える部屋だった。ウヒョヒョ~。こいつはラッキー。さては要人に見られたか??なんてな。
 
 部屋に荷物を下ろすと、居ても立ってもいられず、散策に飛び出す。目指すはもちろんビーチ!
 海岸にある展望デッキに立つ。180度の視界いっぱいに広がる青いアドリア海。清らかなさざ波、浜辺にずらっと並んだカラフルなパラソル。降り注ぐ陽光をいっぱいに浴び、心地良い潮風を肌に感じながら、テンションが一気に沸騰した私は思わず「うわあぁ~!!」と叫んだ(意味不明)。許してくれ。海がない埼玉県人にとって、海とは憧憬であり、崇め奉る特別なものなのだ。
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 しばしの間ぼーっと海の果てや渚を眺めていたが、気分が落ち着くにつれて、やがてよこしまな思いがよぎった。視線を人間に移し、もしそこにモデルのようなお姉さんたちの美しいビキニ姿が目に飛び込んできたら、ひょっとして、ほんの少しだけ、嬉しいかもなあ・・。
変質者と思われないように、チラチラと目だけ動かして観察。
ぎゃあぎゃあ騒いでいるガキども。
小さな子どもの手を引くお母さん。
トドのように寝そべる腹の出たオヤジ。
黄昏のじいちゃんばあちゃん。
・・・・。
 
さて。と。ハラ減ったからメシでも食いに行くかな。
 
 ランチはもちろんシーフード・イタリアン。ある程度のリゾートホテルはレストランを併設しているので、いくらでもありつける。メニューはちゃんとシーフード系とその他系に分かれていて、「どれが海の幸なんだろう?」などと迷うことはない。
 
 しかもだ! 飲み物にいたってはイタリアでは考えられないほどのビールの種類の豊富さ。ドイツビールの銘柄が目に飛び込む!うっひょ~!!!
 そうか、わかった。ペーザロは国際リゾートで、特に多くのドイツ人が訪れるんだ。だから、ビールが充実するわけだ。いやあ、これはたまらん!
 
 ということで、いただきました。ドイツビール(大)、海の幸サラダ、海の幸スパゲッティ。
「うま~~いっ!!!!」(宮川大輔風)
 至高、絶品、極上、究極、超旨。
 
 腹いっぱいになり、酒にも酔って、フラフラと天国の回廊をさまよいながら、再び海岸の遊歩道を散策。完全にイカれてしまった私は恥ずかしげもなく歌う。
 
「う~み~わ~ひろい~なー、おおき~いぃ~なあぁ~っと、ああこりゃこりゃ、チクショウめってか。」
 
 海を望めるベンチに腰掛け、やがてゴロンと横になる。日差しが強いが、快適な潮風が暑さを削いでくれる。うわぁ~気持ちいいなあ~。極楽。このまま寝ちゃお。おやすみなさい。ペーザロ最高、むにゃむにゃ・・・。