クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

クリスティアン・ティーレマン

クリスティアンティーレマンと、彼が首席指揮者を務めるシュターツカペレ・ドレスデンとの契約について、ザクセン州が2023-24年シーズン以降の更新を行わないと発表したらしい。

支配人との契約も同時期までとして更新しないということなので、これはティーレマンがどうのこうのというより、州政府による刷新人事と言えそうだ。

そうなのか・・。ふーん・・。

まあ喧嘩して契約の途中で辞任、というよりはずっとマシだが・・少々残念ではある。
なぜなら、「ドイツを代表する世界的なオーケストラのポストを握りつつ、歌劇場との関係を活かして得意のオペラも振る」という現在のポジションは、ティーレマンにとって悪くなかったと思うからだ。
それに我々ファンにとっても、コンサートでもオペラでもとにかくドレスデンに行けばティーレマンの芸術に触れることが出来たのだ。

SKDの後任人事もさることながら、やはり今後のティーレマンの行方は気になるところ。
はっきり言って、彼くらいの大物になってしまうと、もう、そんじょそこらのポストでは手に余ってしまう。「どこでもいい」というわけにはいかない。
ならば、名だたる超一流のオーケストラや歌劇場はどうなのかと見渡してみると、「空き」という意味で、ティーレマンに相応しい場所は現在ほとんど無い。つまり、ポストがほぼ埋まっているのである。

実は奇跡的に空いているところがあって、どこかというとロイヤル・コンセルトヘボウ管なのだが・・・うーん、これはまったくイメージが沸かないなあ。過去にどれくらい客演したことがあるのかは知らないが・・・まあ無いだろう。
(コンヘボは、昨年、「首席」ではなく「名誉指揮者」としてイヴァン・フィッシャーを迎え入れる人事を発表した。あえて首席を空席のまま残しているところが、何だか気にはなる。)

もっとも、「埋まっている」といっても、現在の指揮者との契約更新をせず、数年後に空きを作る、というのは有りだろう。ティーレマンとSKDの契約だってあと3年は残っているわけだし、要するに先の話なのだ。
数年後なら、例えばそろそろ年齢的にピークを迎えつつあるバレンボイムの後釜というのだって、まんざら夢物語ということもないだろう。

一方で、ポストに就かずにしばらくはフリーで活動するかもしれない。それによってベルリン・フィルウィーン国立歌劇場などの客演が増えるというのならば、それはそれでファンにとって楽しみではある。
ただし、ペトレンコやジョルダンが邪魔しなければ、の話だけど(笑)。


なんだか最近、ロンドンやパリの動向とか、シャイーの後とか、ティーレマンの今後とか、やたらと人事関係をブログ記事で書いているが、それもこれもコロナのせいでコンサートやオペラの機会が減り、ヒマで書くことがない証拠。