クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

ベルリン州立歌劇場の新音楽総監督決定

バレンボイムの辞任によって空席となっていたベルリン州立歌劇場の音楽総監督のポストが決まった。
クリスティアンティーレマンとのことだ。
劇場の公式ウェブサイトで発表されているので、正式決定。同サイトには、ティーレマン本人のコメント、前監督バレンボイムのコメントも一緒に掲載されている。

就任は来シーズンの2024年から。ティーレマンは2024年夏まで現在のシュターツカペレ・ドレスデンとの契約が残っており、その契約終了後、ただちに新しい任務に就くことになる。


個人的な感想として、「順当だな」って感じ。「ティーレマンでいいじゃん」と思っていたから、さほどの驚きも無い。

彼はベルリン生まれだし、カラヤンの弟子だったし、バレンボイムとの絆や信頼関係もある。
また、ティーレマンはドイツ物作品の演奏における絶対的な覇者である一方、極めて保守的であるため、GMD職を引き受けるのであれば、絶対にドイツ国内がいい。
更に、ベルリン州立歌劇場であれば、オペラとコンサート(シュターツカペレ・ベルリン)の両方でやっていけるというメリットもある。

劇場にとっても、世界的なビッグネーム、カリスマの獲得によって、同劇場のネームバリューや格が高まることに期待を寄せることが出来る。

つまり、要するに「適任」、双方にとって良い結果だということ。


ただし、バレンボイム辞任の直後、劇場の芸術監督(インテンダント)だったか、ベルリンの文化大臣だったか、あるいは議員だったか、誰だかは忘れてしまったが、「ティーレマンは、絶対に無い」との声明が出ていた。劇場は新たな時代に向けて変革が求められており、新規顧客の開拓、新レパートリーの発掘などの新機軸を打ち出すにあたり、保守的なティーレマンではそれが望めない、という意見だったと記憶する。

私なんかは、「別に新機軸を打ち出さなくても、栄えある伝統を次世代に継承するという役割で、それで十分にいいんじゃないの?」と思っていた。むしろ、ドイツ芸術の牙城を誇ることで唯一無二の特性になり、劇場の存在意義が一層引き立つのではなかろうか。

あとは、劇場がティーレマンほどの大物をしっかりと飼い慣らせるかどうか。インテンダントとうまくやっていけるかどうか。

そこが一番難しいかもねー(笑)。

何はともあれ、ティーレマンベルリン州立歌劇場の今後に期待。