クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2008年7月7日 ラヴェンナ 2 ショーペロ騒ぎ

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 朝からテレビニュースで嫌なことを報じている。もちろんイタリア語なので詳細は分からない。しかし、ストライキショーペロのことをやっているのははっきり分かった。テレビでは、電車がすっかり止まっている様子を映し出している。「ナツィオナーレ」って言っているぞ、おい、全国的なストか?

 外出してみると、お店はやってる、バスも動いている。人通りもある。大丈夫かなと思いつつ、一応中央駅に行ってみたら・・・あっちゃー、電車が完全に止まっているわい。予告があったみたいだし、ニュースでもやっていたから、駅は特に混乱している様子はない。

 本日は移動がない。次の都市に行かない。一日ラヴェンナ市内観光日だ。いやはや、運がよい。駅員に確認したところ、ストは本日夜9時までである、と。

 観光案内所でマップをもらうと、市内に点在するモザイク芸術上特に重要な聖堂、霊廟がきちんと示されていた。これに従って歩き回る。
 その後、市内から6キロくらい離れた郊外にあるサンタポッリナーレ・イン・クラッセ聖堂を訪れるため、バスに乗った。ここもやはりモザイク芸術の重要な拠点だそうだ。

 バスに乗っていたら、運転手が私を手招きして呼んでいる。ん??何の用?
 運転手が聞いた。「どこに行くんだ?」私は、そのサンタポッリナーレうんたらかんたらの聖堂の名をしっかり覚えていなくて、まごついた。「えー、あー、サ・サンタ、えー」運転手が即座に反応して「クラッセか?」私は「ああ、しー、しー。」
 そこで運転手が私に言う。「いいか。バスの運行は午前までだ。それ以降はショーペロだ。ショーペロ分かるか?帰りの時間について分かっているか?折り返しの市内行きでクラッセ聖堂前の最終バスは11時33分だ。これに乗らないと大変なことになるよ。」

 運転手の話す英語は超へたくそであったが、私にはいかに大事なアナウンスであるか、しっかり伝わった。その運転手、私の降りるバス停で、道路反対の帰りのバス停を指さし、「いいか、あそこで11時半だぞ。」と念を押してアドバイスしてくれた上に、握手までしてくれて「ボン・ヴィアッジョ」って言ってくれた。おお!この人はいい人だ!

 無事クラッセ聖堂内を観光し、少し早めにバス停に戻った。11時33分だからといって11時33分に来るとは限らないのがイタリアだ。遅れてくるのには慣れているが、早めにやってくることだって十分あり得るのだ。最終に乗り遅れたら目も当てられない。

 バス停でバスを待っていると、地元の人が通りすがりに私に対して「ショーペロだぞ」「バスは来ないぞ」って声を掛けていく。その度に不安になってくる。本当に運転手のいうとおりの折り返しの最終バスは来るのか??

 定刻から数分遅れて、そのバスはやってきた。なんと、私が往きで乗ったバスが折り返してきたのであった。運転手は同じ人であった。運転手が私を見て、ウィンクして「チャオ」と声を掛けてくれる。この人、ホントいい人だねー。

 再び市内に戻って、昼メシ食べて、また観光。夜はラヴェンナ音楽祭二日目が控える。
 ちょっと長くなってしまったので、公演についてはまた次の投稿にて。