クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2008/2/8 ウィーンへの道1

 ウィーンへの移動日。
 移動手段は飛行機にしようか迷った。フライトの最大の欠点は運行の不安定さだ。遅延や欠航はシャレにならない。私にとって、今回の旅行の最大の楽しみが本日夜のウィーン国立歌劇場でのコシ・ファン・トゥッテだからだ。飛行機に比べて運行が確実な電車の選択が賢明だと判断した。
 電車のチケットは既に日本からオンラインで購入してある。ドイツ国鉄は事前オンライン購入にはディスカウントがある。利用しない手はない。

 ミュンヘンからウィーンまでは4時間と少々の旅だ。途中に見えるアルプスの山並みを車窓から眺めつつ、のんびりゆったり過ごしていれば、4時間などあっという間だ・・・のはずだった・・。

 ミュンヘンを離れて一時間もたたないうちにアルプスが見え始めた。ザルツブルクはもうすぐだな、などと感じていたら、電車がとある駅で止まり、そのまましばらく停車した。別にさほど気にも留めない。欧州で電車が突然ストップし、しばらく停止することはある。あるどころか、しょっちゅう、日常茶飯事と言っても良い。いつもの事なのだ。

 やがて5分経ち、10分経って、車内アナウンスが流れた。ドイツ語なので何を言っているのか全く分からない。が、私はこれまで何度も痛い目に遭っているおかげで、「遅延」「休み」「キャンセル」といった言葉には敏感に反応する。ドイツ語は話せないが、ドイツ語で「遅れる」という言葉は知っている。否応なく覚えた。「シュペーター」

 その車内アナウンスで前後の文脈は全く分からなかったが、「ドライ・シュテュンデン・シュペーター」と言ったのが聞き取れた。「3時間の遅れ」・・・3時間遅れる??何が??この電車が??まさか。あり得ない。10分や20分の遅れはよくあるが、4時間の旅行で更に3時間遅れなんてあり得ない。聞き間違いだ。そうこうするうちに電車は何事もなかったかのように発進した。ほら、やっぱり聞き間違いだ。

 ホッとしたのもつかの間、すぐに異変に気付いた。
 電車は急行のはずなのに各駅に止まりだした。その停車した駅で駅名を示すボードを見たら、なんと駅名の横にオーストリア国鉄を表すOBB(※オーはドイツ語特有の点点がつくウムラウト)のマークが。

 おかしい。

 ザルツブルクは国境の町だ。ミュンヘンからだと、まずザルツブルクに入ってそこで初めてオーストリア国に入るのだ。ところがまだザルツブルクに着いてもいないのに、既にオーストリア領内に入っている。どういうこと???

 明らかにこれはおかしいと確信し、停車した駅名をガイドブックのオーストリア地図で探した。すると・・・今我々は確かにオーストリアに入っている。ところがその位置はザルツブルクから離れ、反対のインスブルックに向かっている。ウィーンとは反対の方向である。

 は?? これって・・ひょっとして・・緊急事態? またいつものトラブル?




 さあて、いったいどうなってしまったのか?? もったいぶって続きはまた明日~(笑)