クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2016/5/5 ザルツ~ミュンヘン~ロンドン

昨年の秋頃。今回のGW旅行を企画し、行き先の検討のため、いつどこで何をやっているかを調べていたちょうどその時期のことだった。
ヨーロッパにおいて深刻な問題が発生していた。シリアなどから大挙してやって来る難民と、その受入れについてである。
ほとんどの難民たちが経済的に豊かなドイツを目指した。
当初は受入れに寛容だったドイツだったが、収容能力を超え、国民感情がネガティブな方向に振れだすと、一転して制限を加える方針に転換。国境の取り締まりを強化した。その一環として、一時期、入国ルートの一つであるオーストリア等からの直行電車を停止する措置を取った。
 
これが私の頭を悩ませた。
ザルツブルクの州立劇場でロッシーニを鑑賞した後、翌日はミュンヘンへどうしても電車を使って移動したい。しかしそれが可能かどうか、しばらく見通しが立たなかったのだ。
 
結論を言うと、直行電車の停止措置はほどなくして解除となった。電車の切符もネットでの事前購入が可能となり、移動手段を確保することが出来た。
 
今、難民問題は、一頃に比べるとだいぶ落ち着きを取り戻しているように見受ける。ニュースに取り上げられる機会はずいぶんと減った。ドイツへの玄関口であるザルツブルク。前日に到着したが、そこで難民たちが大挙して押し寄せている様子はまったく見当たらなかった。
 
だが、この日、ミュンヘンに向かうためにザルツブルク中央駅に向かい、ミュンヘン行き電車が発着するホームに行くと、そこにいたのは、拳銃を携行した警察官や入国管理官たち。それらしい人がドイツ方面の電車に乗り込まないか、しっかりと目を光らせていた。中東系の人は、そこでただちに厳しい尋問を受けることになるのだろう。
 
問題は、依然として収まっていなかったのだ。
 
どう見ても東アジアンな私は、何のお咎めもなく電車に乗り込むことが出来、そのままミュンヘン国際空港へ。ロンドンへ飛び、午後2時にイギリス入国。ホテルに午後3時着。
午後6時開演のオペラが控えており、残念ながら観光する時間はまったくなし。