2008年9月25日 東京都交響楽団定期演奏会 東京文化会館
指揮者 マーク・ストリンガー
ヴァイオリン オーギュスタン・デュメイ
ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲
ブルックナー 交響曲第6番
お目当てはオーギュスタン・デュメイのヴァイオリン。2002年4月に聴いたピリスとの共演リサイタルはとても素晴らしかった。
デュメイはなんか円熟した感じ。演奏が柔らかい。もっと力強かったようなイメージがあったが・・・。もっとも、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲自体が暖かくて柔らかい天国のような曲だから、そう感じたのかもしれない。以外とそんなとこかも。
私はヴァイオリン協奏曲は切れ味の鋭い技巧的に優れた曲が好き(例えばプロコとかショスタコとかバルトークとか)なので、何を隠そうベートーヴェンは退屈(笑)。だって暖かい羽毛布団にくるまれているかのような甘美な旋律なんだもん、眠くなっちゃうよ。でも、昨日のデュメイは眠くならなかった。演奏が素晴らしくてそれに集中できたからだと思う。
これまで自分が生で聴いたベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を調べてみたら、結構凄いヴァイオリニストを聴いているのに驚いた。シェリング、クレーメル、アイザック・スターン、ムター、ムローヴァ、ミンツ・・・。うーむすごい。(自慢みたいで、誠にすみません。「俺は○○を聴いたぜ」っていうのがクラヲタの得意技。これが出たら「はいはい、エライよ。」といなしてください。)
メインのブルックナーはまあまあでした。私はこの6番はブルックナーの中でももっと評価されていいと思います。ブルックナーは4、5、7、8、9以外はまるで棚の奥底に追いやられて埃かぶっている状態ですからねー。
読響でスクロヴァさんが初期のをやってくれてうれしいし、ムーティもウィーンフィルで2番を採り上げてくれてうれしいです。が、もっともっとやってください。是非。