クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2008年7月11日 プッチーニ音楽祭②

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 プッチーニ音楽祭の野外会場は今年改装リニューアルオープンしたと聞いた。音響面についても改善を施したらしいが、私は今回初めて訪れたため比較が出来ない。もっとも所詮野外会場。音響が劇的に向上することなどないとは思うが。

 客席にて、劇場内に集ってくる人々の様子を眺めつつ、暮れゆく湖畔ののどかな景色を眺めつつ、オケピットから鳴るプレーヤーの練習音を聴きながら静かにゆっくりと開演を待つ。海外の音楽祭ならではのワクワク感だ。はるばるやってきて良かったと思う。ただその一方で、風光明媚な場所なのだから、アクセスをしっかり確保すればもっとメジャーになるのにな、とも思う。作曲家の名前を冠し、その作曲家の作品のみを上演する音楽祭は、他にワーグナーロッシーニくらいしかないのだから。

なお、当日最前列中央の特等席に招待された黄色の目立つドレスを来たややお年を召した貴婦人が、たくさんの方々からの挨拶を受けていたのを目撃。多分間違いないと思うが、レナータ・スコットであった。


2008年7月11日 プッチーニフェスティバル開幕公演
トッレ・デル・ラーゴ野外会場
プッチーニ作曲 トゥーランドット
指揮 アルベルト・ヴェロネージ
演出 マウリツィオ・スカパッロ
フランチェスカ・パタネー(トゥーランドット)、デヤン・ヴァチコフ(ティムール)、フランチェスコ・ホン(カラフ)、ドナータ・ロンバルディ(リュウ)他


 演出も舞台も衣装も、超がつくオーソドックス。悪くはないが、面白くもない。読替演出をしろと言うわけではないが、演出家はこの作品に何を思い、何を感じたのかというメッセージは示して欲しい。「プッチーニの音楽を聴いてください。それが全てです。」というのならそれでも良いけど、それならコンサート形式だっていいじゃんかよ。

歌手のレベルは良い。パタネーは、もう「トゥーランドットだけでメシ食ってるんじゃない?」ってくらいのスペシャリスト。強力な声は健在でした。カラフのホン。フランチェスコって名前だけど、中国系。歌声は素晴らしかったけど、演技が下手。目の前にお姫様がいるのにそっちを向かずに客席の方を向いて、両手を横にかざして棒立ちで歌ってる。日本人にもいるな、こういう歌手。アジア人の特徴なのかな。

さてさて、お待たせしました、終演後のタクシー争奪戦。ご報告します。

 終演は何時だったと思います?午前0時45分だよ!ありえねーよ。とにかくダッシュだ。カーテンコールはすっ飛ばし。パチパチくらいの拍手をして、客席を飛び立つ。階段を駆け下りて会場を後にする。すると、や・は・り!!私と同じように走っている客がいる!負けるものかあ!マジで走る。ワタクシ第2位に着けて激走中。ハアハア。きつーい。

 通りに出るとタクシーが6、7台待っていました。先頭を走っていた人はそのままぶっちぎって優勝、タクシーを見事ゲットしました。さあ、第2位のワタクシ、さっそく待っていたタクシーの一台の運ちゃんに声を掛けた。そしたら「予約済みだよ」げっ! 
落ち着いて2台目の運ちゃんに声を掛けた。「予約済みだよ」げげっ!

 ヤッベーと思ったその瞬間に神の声が聞こえた。「タクシーか?こっちへ来い。」と招き呼ぶ声ありけり。フリーのタクシー、ゲットしましたあ。やった。白タクではなさそうだが、念のため「ピサまでおいくら?」と聞いてみた。運ちゃんは黙って備え付いているメーターを指差した。メーターの料金だということだろう。ここでようやく安堵。

 無事にタクシーでホテルに帰ったのは午前1時15分。翌朝午前5時に起きて帰国の途に付いた。寝不足だが、かえって機内で熟睡できて好都合だった。

 帰国後、いつもお世話になっている旅行会社L社の社長に以上について報告したところ、「無謀」とひとこと言われた。今回は運が私に付いていたようだった。