クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2008/9/16 ウィーン・フィル1

2008年9月16日 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 サントリーホール
指揮 リッカルド・ムーティ
ハイドン 交響曲第67番
ブルックナー 交響曲第2番


 ハイドンは良かった。素晴らしかった。ウィーンにゆかりのある音楽家というとモーツァルトベートーヴェンが真っ先に思い浮かぶが、ハイドンだってウィーンの音楽家と言ってよい。キュッヒルさんに「忘れちゃいけませんよ」と言われた感じ。ウィーンフィルのしっとりした木目調の演奏スタイルにぞくぞくさせられる。月並みだが「ウィーンフィルはうまい!」。

 ブルックナーは、まずブル2という選曲がGood! ムーティのアプローチは重厚かつ壮大なオルガンの響きを作るというよりも、むしろどちらかというと精緻かつきめ細やかな泡立ちの香り、という印象を受けた。それはとりもなおさずウィーンフィルの奏でる極上のアンサンブルあってこそのものであろう。

 ムーティもそんなウィーンフィルに身を委ね、美しい響きを自身も楽しんでいるようにも見える。拍子を取る右手のタクトより、弧を描くような左手の動きが大きくまろやかであった。「あんな演奏をしてくれれば、ああいう指揮になるよなあ」という、結局のところ‘ムーティの’というより、‘ウィーンフィルの’コンサートでありました。まあ、当然か。

 聞くところによると、初日の川崎と二日目の大阪での公演は、一部ブラスセクションに乱れが頻発したらしい。そんな前情報を聞いていたので、何となくホルンの音出しが冷や冷やしたが、「辛うじてセーフ」って感じだった。ひとつ23日のチャイ5もよろしく頼みます。