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2019/4/26 都響

2019年4月26日   東京都交響楽団   サントリーホール
指揮  大野和士
武満徹  鳥は星形の庭に降りる
ラフマニノフ  交響的舞曲
 
 
私にとって、本公演は大型連休突入の前夜祭。いやー、おやすみいっぱい嬉しいな。
 
武満。
あたしゃ大学生の時、知らずに「ブマン」と言ったら、友人に大笑いされ、そしてバカにされたっけ。
ま、それはいいとして。
これまで私は現代音楽が苦手だということを散々述べているが、武満徹が現代音楽作曲家なのかは、少し微妙なところかもしれない。作品によってはシェーンベルクウェーベルンに近いし、もう少し近づきやすいバルトークっぽい作品もある。
今回の「鳥は星形の庭に降りる」も、決して訳がわからないお化け屋敷のBGMではなかった。
だが、やっぱりイマイチだったな。
仕方がないね。だって苦手なんだから。
 
好きな作品である。
シベリウス交響曲は、第3番以降、徐々に宇宙の彼方のような深淵に向かっていくが、この6番は作風に自然や地球の原風景が感じられ、とても心地よいのだ。
なので、個人的には、夏のそよ風や川のせせらぎのような、清涼感を漂わせる演奏が好き。
ところが、大野さんの音楽は、作品の熱やエネルギーを凝縮させ、力強く放射させているような印象。
解釈としては、もちろんありだ。
でも、残念ながら、私の好みではなし。
仕方がないね。だって好みなんだから。
 
アプローチは、シベリウスとまったく同様に聞こえた。
で、そのやり方は、今度はラフマニノフにドンピシャにフィット。情熱があり、生命感が宿り、熱狂が立ち篭める。
特に、サックスやピアノを始めとして、各ソロ、パートの旋律を次々と壮麗に浮かび上がらせる様は、見事。都響は、実に機能的で、冴えた演奏だった。
 
ということで、メインに至って大満足。溜飲が下がり、これでようやく連休へ好スタートが切れました。めでたしめでたし。