2019年2月2日 新日本フィルハーモニー交響楽団 すみだトリフォニーホール
指揮 マルク・アルブレヒト
アルブレヒトは、これまで海外で、彼が振った公演を5回鑑賞している。すべてオペラ。
日本にも何度か来日して国内オケを振ったことがあるようだが、私は聴いていない。つまり、オペラではなくコンサートでは、アルブレヒトを聴くのは今回が初めて。
昨年の上記2回の公演は、いずれも強い印象を残しているので、どういうタクトなのかについては、知っていた。基本的にバトンテクニックに秀でている指揮者である。カッコいいかどうかは別にして。
睨みを利かせながらテンポを刻むのではなく、すべての表現をタクトで導き出すタイプ。
たぶんリハでも綿密な作業を行っていることが伺える。指揮者の「ここはこうしてほしい」がちゃんと演奏の中で聞こえるからだ。
だがその成果は、好みという部分で評価が別れるかもしれない。
音楽がサクサクと進み、重厚さとは無縁だからだ。聴き慣れないブルックナーで、結構「マジか!?」って感じ(笑)。本人に言わせれば、「いやいや、マジだぜ」なんだろうけどさ。
新日本フィルの演奏は、普通に好演。ただし技術的な精度については、もう一つ上のレベルに行ってほしい。