2018年4月29日 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 ケルン・フィルハーモニーホール
指揮 アンドリス・ネルソンス
足早にオペラの会場を後にしたのは、ダブルヘッダー、ハシゴだったからだ。
オペラの終演が午後8時40分。会場を出たのが8時45分。
その後、コンサートホールに移動。午後9時5分に到着すると、会場はちょうど途中休憩の真っ最中だった。
ドンピシャ。まさに予定どおり、読みどおり
私は最初から前半プログラムをぶっ飛ばすつもりだった。悲愴オンリー、これだけを聴くためにチケットを事前購入したのだ。
その価値、あり。
ネルソンス&ゲヴァントハウス管の悲愴。素晴らしい名演だ。
まるでドラマのような雄弁な語り口。チャイコフスキーらしく流麗だが、響きは冷たく引き締まって、重々しい。ドイツのオーケストラだが、北極海から吹き付ける風、ロシア訛りが聞こえてくるかのようだ。この音色は、シャイー時代とは一線を画す。
あっぱれネルソンス。ボストン響をあっという間に自分の楽器にしてしまったのと同様、このドイツの名門オケも、既に手中に収めてしまった様子。やはりこの男、只者ではない。
ネルソンスとゲヴァントハウス管のコンビは、これから主にドイツ物を軸にしながら公演を行ったり、レコーディングしたりする予定と聞いている。
だが、是非ロシア物も、重要なレパートリーとして大切に確保し、維持してほしい。
ゲヴァントハウス管にとっても、新たな境地を示すチャンスだと思う。
確か、来年日本に来るんだっけ?
楽しみ~。