クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2017/11/7 ボストン響1

2017年11月7日   ボストン交響楽団   サントリーホール
ギル・シャハム(ヴァイオリン)
チャイコフスキー  ヴァイオリン協奏曲
ショスタコーヴィチ  交響曲第11番「1905年」

 
この日、午前中にドイツから帰国。で、夜、ボストン響に出かけた。
今日、職場の同僚に「昨日コンサートに行ったらさ、なんと皇太子ご夫妻がご臨席だったぜ」と、ちょっと自慢げに話したら、「なに? おぬし、帰国したその日にコンサートに行ったわけ? マジ? ひょっとしてアホ?(笑)」と言われてしまった。
うーむ、そう返してきたか・・・。
 
確かに、帰国したその日にコンサートの予定を入れるなんてことは、普段はやらん。ゆっくり休み、翌日からの仕事に備えるところだ。
 
でもねえ、このプログラムやられたら、かなわん。
外来公演でタコ11なんて、なかなかないぜ! タコ好きの自分にとって、これは感涙に咽ぶ黄金プログラムなのだ。しかもネルソンスだぜ!
仮に夕方帰国で、そのままコンサートホールに直行することになったとしても、喜んでそうしただろう。(かつて、一度だけ「成田からサントリーHへ直行」やったことあります。)
 
名ヴァイオリニストだが、生公演は初めてである。
CDは2、3枚持っている。私の印象は「正確無比のテクニック」。
パーフェクトに音程を捉え、雑音は決して混じらず、どんなに難しくても楽譜どおりに音が整然と並ぶ。早いパッセージもお手の物。
その手の奏者としては、ヒラリー・ハーンと双璧じゃないかと思う。
(二人ともアメリカ人だね。)
 
ということで、ハーンのようにクールに演奏するかと思いきや、意外と熱い演奏スタイルで驚いた。動きは結構激しい。でも、正確無比である点は予想どおり。
この日の演奏の感想は、「完璧」。上手いとか、素晴らしいとか、そういう感想じゃなくて、「完璧」。
ただし、心はあまり揺さぶられなかった。
彼より技術的に劣るヴァイオリニストでも、心が揺さぶられることがある。
分からないもんですなあ。
 
さて、メインのショスタコ
名演だったと思う。壮絶でドラマチックな曲なので、どんな演奏でも名演に聞こえてしまいがちだが、それを差し引いても名演だったと思う。
 
ネルソンスの指揮も、オケの演奏も、お互い力づくじゃないのがいい。ものすごく大きな音なのに、きちんと統制されているのがいい。他のアメオケのように音がギラギラしていないのがいい。
 
ボストン響、もうすっかりネルソンスの楽器になっている気がする。ネルソンスの思いどおりの音が出ている気がする。是非、このまま長期安定政権を築いてほしい。
 
また明日、マーラー聴いてきます。