2017年11月19日 ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 ミューザ川崎シンフォニーホール
指揮 ダニエレ・ガッティ
タチアナ・ヴァシリエヴァ(チェロ)、マリン・ビストレム(ソプラノ)
ハイドン チェロ協奏曲第1番
ユリア・クライターに代わってマリン・ビストレムが出演したのには驚いた。(私は当日会場で知った。)
ビストレムと言えば、今年6月、オランダ国立歌劇場で上演された「サロメ」のタイトルロールを歌ったその人。それまで私は名前さえも知らなかったが、収録映像がNHK-BSプレミアムシアターで放映され、美しい容姿と新鮮な歌唱に、「新しいサロメの誕生だ!」と快哉を叫んだばかり。
そのビストレムが期せずしてのお目見えに、期待のボルテージが一気に上昇した。
だが、初見参としてその歌声の実力を測るには、さすがにマーラー4番では難しい。このソロは付け足しみたいなもんだから。
しかも歌った場所は指揮者の隣ではなく、ステージ後方だったので、なおさらインパクトが弱い。
いつか満を持しての再登場を願うとしましょう。
どこか外来公演でサロメ持ってきてくれないものか。いっそのこと、オランダ国立歌劇場自体が来てくれないものか。
しかし・・・。
これはあくまでも私個人の印象だが、ミューザのホールとの相性があまり良くないと感じた。
このオーケストラが持つしっとりとした柔らかい響きがどうもここでは効いていないと思ったのだ。
サントリーだったらもう少し印象が変わっただろうか。
こうした感想を述べると、どうしても「やっぱりコンセルトヘボウは地元アムステルダムのホールと一体となった響きの構築だから」などと決めつけられてしまう。