クラシック、オペラの粋を極める!

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2017/2/4 N響オーチャード定期

2017年2月4日   NHK交響楽団オーチャード定期演奏会   オーチャードホール
指揮  ウラディーミル・フェドセーエフ
合唱  東京混声合唱団、いわき市立高坂小学校合唱部、いわき市立平第三小学校合唱部
ムソルグスキー  交響詩禿山の一夜
ハチャトゥリアン  組曲仮面舞踏会
チャイコフスキー  幻想的序曲ロメオとジュリエット、序曲1812年
 
 
プロのクラシックコンサートに、苦難を絡めて情や感傷に訴えるドラマをいれないでほしい。「一生懸命」は不要。「ハンディを乗り越え頑張りました」は不要。私が追い求めているのは純粋な音楽の力だ。
 
この公演に福島県の小学校合唱部が出演すると知って、落胆した。
もちろん、どん底から這い上がり、復興に向けて想像を越えた努力を重ねる被災地の方々には、最大限の敬意を払いたい。そうした懸命の努力の先には、必ずや結実があることを祈ってやまない。
だが、それとこれとは別。
「素人ですけど、ヘタですけど、頑張ってます」をプロフェッショナルな世界に持ち込むのは、プロに対しても、金を払っている人に対しても失礼だ。出演するあなた達だって、同情ではない本当の実力で評価されたいでしょう。
 
以上が、演奏を聴く前の私の考え。
聴き終えた後の私の感想を言う。
いわき市の小学校合唱部の演奏、素晴らしかった。
 
言っておくが、お涙頂戴のドラマにやられたわけではない。「ヘタですけど頑張ってます」に心打たれたわけではない。
純粋に、演奏に感動したのだ。技術的にレベルが高く、プロ公演としての要求を満たし、演奏にしっかりとハマっていたのだ。
だから拍手を送った。拍手に値すると思ったから拍手した。同情なんかしていないし、その必要もなかった。合唱部の皆さん、あなた達は実力で聴衆を感動させたのだ。
 
それにしても、合唱付きの1812年、いいねえ。やっぱり歌というのは素晴らしい。
フェドセーエフ、児童合唱が大人の合唱やオーケストラにかき消されないように、バランス作っていたね。さすがだね。
 
あと、ハチャトゥリアンも、本当にいい曲だ。みんな浅田真央ちゃんを思い出したんじゃないかな。