クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

ウィーン国立歌劇場の来日公演

この秋、4年ぶりの来日となるウィーン国立歌劇場。本日、安いE、F席の券が発売された。
なるべく多くの公演に足を運ぶために一公演当たりの予算額を抑えざるをえない私にとって、これらの席種の確保は重大な課題であり使命。だというのに、今回、ちょっと勝手が違って戸惑った。
ぴあやイープラスは、発売日に先駆けた抽選プレオーダーというのをいつも受け付けていて、前回も前々回もそれで確保してしまうパターンが続いていた。言うなれば、労せずに入手できていたわけだ。
 
ところが、今回はなんとそれが全ハズレ!ぴあもイープラスも、一公演も当選しなかった。こんなことは初めて!まったくの想定外!ついに私も運が尽きてしまったか・・。
 
やむを得ず、本日午前10時、早い者勝ちのネット発売に緊急参戦。
久しぶりにクリック一つ一つに念じながら勝負を試みたが、さすがに三兎を追うのは無理だった。なんとか二公演はゲット出来たものの、三公演目に取り掛かった際には時既に遅し。すべてがソールドアウトになってしまった。ショック!
 
仕方がないので、次の一斉発売でD席を必死に狙うか、ネットオークションに放出される格安チケットの値上がり具合を注視していくか、引き続き頑張るしかない。もちろん、予算を引き上げれば間違いなく買えるのだが、5万円以上も払う気はまったくしない。いやいや困ったもんだ。
 
 
ところで、今回の三演目「アリアドネ」「ワルキューレ」「フィガロ」の中で最大の注目は、いったいどれだろう。
音楽監督不在にあって、一番のビッグネームはリッカルド・ムーティであろう。そのことは疑いがない。今やマエストロが振るオペラを観るチャンスが非常に希少になっており、そういう意味では必見。
だが、「またフィガロ」「またポネル」なのが問題だ。
「ウィーンだったらフィガロでしょ」みたいな安易さ。前回とまったく同じ舞台を持ってくる安易さ。バカにしているのか、おい。いったい何度日本でやれば気が済むのか!? 
と言いつつ、やっぱり買ってしまった自分を思わず嘆く。ムーティじゃなければ、簡単にソッポを向くことが出来たのに・・・。まったくもって罪深いマエストロである。
 
豪華な歌手が揃ったワルキューレ。中でも特に、世界最高のドラマティックソプラノ、N・シュテンメがブリュンヒルデを歌ってくれるのが、とにかく嬉しい。
今年の来日公演の演目の一つにワルキューレが決まった時から、私は「ブリュンヒルデは是非シュテンメを!」と願っていた。こんなにも素晴らしい歌手だというのに、これまで来日はたったの一度だけ。
彼女を初めて聞く日本のオペラファンの諸兄へ。
期待してほしい。「世界にはこんなにも凄い歌手がいるのか!」と驚くこと請け合いである。
 
ナクソス島のアリアドネは、長らくウィーンの看板だったF・サンジュスト版から改定し、洗練されたオシャレな舞台に生まれ変わった。カサロヴァが作曲家を歌うというのは楽しみ。
心配なのはバッカス役のボータ。体調不良らしく、今年の2月以降、舞台からの降板キャンセルが今も続いている。元気な姿を日本で是非見せてほしい。