2015年7月11日 新日本フィルハーモニー交響楽団 すみだトリフォニーホール
指揮 ダニエル・ハーディング
合唱 栗友会合唱団
ドロテア・レシュマン(ソプラノ)、クリスティアーネ・ストーティン(メゾ・ソプラノ)
「注目の若手」、「気鋭の逸材」そんなフレーズが似合っていた青年ハーディングが、一段ステップを登り、いよいよ本格的な名指揮者の仲間入りを果たそうとしている・・。
なんだかそんなことを感じさせた新日本フィルとの名演であった。
これまでのハーディングは、あくまでも私の印象だが、音楽が緻密に計算し尽くされた感じだったと思う。2006年に東京フィルを振った復活も、そんな印象をおぼろげながらに覚えている。
この日の復活は、ポイントポイントではハーディングらしい細工を施していたものの、全体として作品の潜在力を活かし、大きくまとめ上げる懐の深さが強く印象に残った。タクトもこれまでのような機敏さ、溌剌さが全面に出るのではなく、堂々たる風格を構えるものだった。
・・・だからなんとなく刷り込まれてそんな音楽に聞こえた・・なんてことは・・・
いやっ、そんなことはない!
間違いない。ハーディングは押しも押されもせぬ名指揮者になるっ!!
ターニングポイントが、昨日の復活だったのだ!