クラシック、オペラの粋を極める!

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2015/1/1 ニューイヤーコンサート

2015年1月1日   チューリッヒ室内管弦楽団 ニューイヤーコンサート    トーンハレ
指揮  アリ・ラッシライネン
ヴェッセリーナ・カサロヴァ(メゾ・ソプラノ)、ファビオ・ディ・カゾーラ(クラリネット
モーツァルト  皇帝ティートの慈悲より 序曲、セストのアリア
シューベルト  Versunken D715
シューマン  Widmung op25
ロッシーニ  どろぼうかささぎ序曲、タンクレーディよりアリア
J・シュトラウス  こうもりより 序曲、オルロフスキーのアリア
ビゼー  カルメンより 第一幕の前奏曲、ハバネラ、第二幕のジプシーの歌
 
 
 チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団じゃなくて、チューリッヒ室内管弦楽団ね。まったくの別団体ね。お願いだから「なーんだ」とか言わないでね(笑)。
 そりゃ本拠地でトーンハレ管弦楽団が聴ければ良かったさ。だけど、やってないものはしようがない。1月1日に公演があるだけでもありがたいのよ。意外とやってないんだぜ、この日は。
 それに何と言ってもニューイヤーに相応しい華やかなソリストが招聘されているではないか。
 
 30日はヌッチが登場し、31日はバルトリが登場し、1日はカサロヴァが登場する。会場は違うけど、スターの日替わり競演。チューリッヒは立派に音楽の都ですねえ。さすが。
 
 カサロヴァが歌うプログラムは定番中の定番。これまで何度も披露してきているだけに、余裕綽々。どのように歌えばスポットライトが当たり、お客さんが喜んでくれるか、百も承知。彼女が登場した瞬間、会場はカサロヴァの独演会と化す。
 演歌のこぶしのような独特の歌いまわし。手をかざし、顔の方向は左斜め45度。いつものカサロヴァ節に、こちらも思わず笑みがこぼれる。いよっ!千両役者。
 
 新鮮な驚きを与えてくれたのは、クラリネットソロのディ・カゾーラ。上手い!
 当カンマー・オーケストラに在籍している奏者とのことであるが、帰国して調べてみたら、国際コンクールを制覇した実績もあり、ソロアルバムもいくつか出しているソリストだ。私はその名を知らなかったが、ひょっとすると有名なのかしら。
 
 トーンハレは、美しくかつ荘厳な雰囲気を持つホールだ。こういうホールでコンサートを聴くと、「ああ、ヨーロッパにいるんだなあ」という実感が沸き起こる。
 ただし、こうしたシューボックス型のホールでは、チケットを買う際に注意が必要だ。間違っても二階左右のバルコニーで、三列目よりも後方の席を買わないこと。なぜならステージが全く見えないから。(ウィーンのムジークフェラインにもこうした席が存在する。)
 
 午後5時開演で7時終演。なんと前日の歌劇場でのジルヴェスター・ガラに続き、この日もグラスシャンパンの無料サービス付き! いやいやー、それじゃ遠慮なく。おかわりも。どうもすみません。
 
 ふと気が付くと、演奏を終えた何人かのオーケストラ奏者も社交の輪に加わって、お客さんをおもてなししている。ソロのディ・カゾーラさんもいて、あちこちで記念写真に収まっていた。こういうファン・サービスは、決してメジャーではない団体では必要なのかもね。
 さすがにカサロヴァさんは見当たりませんでしたが・・・当然か。
 
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