クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

ワールドカップが始まる

 全仏オープン、NBAファイナル、NHLスタンレーカップなど、目が離せないワールドスポーツイベントが連日目白押しの今日このごろである。必死に録画した中継を見ているが、とてもじゃないが追いつかない。そうこうしているうちに、ニュースで結果を先に知ってしまうという悪循環。うーん悩ましい。
 で、極めつけがいよいよ目前に迫ったFIFAワールドカップ・ブラジル大会だ。
 またサッカー漬けの毎日が始まるのは大いに結構なのだが、地球の真裏で開催される昼夜逆転での試合を果たしてどこまで追いかけることが出来るのであろうか。不安である。
 
不安といえば、大会が近づくにつれて日増しに憂慮していることがある。
我らが日本代表の不安定な守備力についてかって?
ちゃうちゃう。怪我人についてだ。
我らが日本代表の長谷部キャプテンとサイドバック酒井高徳の回復具合かって?
だーかーらー。違うっての。
 
 大会を彩る各国代表の中心選手たちに怪我人が続出していることだ。
 フランス代表リベリ、コロンビア代表ファルカオ、ドイツ代表ロイス、イタリア代表モントリーヴォなどが既に離脱し、大会参加を断念した。
 これに加えてポルトガル代表C・ロナウドウルグアイ代表スアレス、オランダ代表ファン・ペルシー、コートジボワール代表ヤヤ・トゥーレといったスター・プレーヤーが本調子でなく、間に合うのかと危惧されている。
 
 スポーツには怪我は付き物かもしれないし、過酷で長いシーズンを終えた直後の本大会なので、ある程度はやむを得ないのかもしれないが、こうも続出するとせっかくの盛り上がり気運に水を差す。
 
 思うに、昨今の人気スポーツイベントはあまりにも巨額マネーが動きすぎて、選手本位からどんどんとかけ離れていく。今度のブラジル大会でも、およそスポーツに不適の高温多湿の環境下でゲームが行われ、なおかつ選手には長距離移動を強いる。ワールドカップは最高の選手が集う究極の大会であるはずなのに、選手の都合などお構いなしだ。そうした代償として見たい選手を失う事態になるのであれば、こんな本末転倒なことはない。
 今度の大会は選手のコンディションをいかにうまく調整させることが出来るか、これこそがトーナメントを勝ち抜いていく絶対的条件と言っていいだろう。
 
 大会の展望、というより個人的な願望だが、アッと驚く番狂わせや下克上を期待しつつも、やはりトーナメントの最終盤では強豪同士のぶつかり合いを見たい。
 もし順当なら(順当にならないのがサッカーの面白いところだが)、準決勝はブラジル対ドイツ、アルゼンチン対スペインとなる。このような夢の対戦になったら、ワクワクでもう前の晩なんて寝られないだろうな。
 この4チームなら、決勝カードがどうなろうと文句なし。せっかくの南米の大会なんだからブラジル対アルゼンチンになったら面白いだろうねえ。それでアルゼンチンが勝っちゃったら、さぞかし痛快だろうねえ。
 
 いつの大会でも私は常にアンチ・ブラジルなのだが、今回だけはまあ別に優勝してもらってもいいかな、と思っている。なぜなら開催国優勝ほど大会が盛り上がることはないからだ。せっかくだからブラジル人は大いにサンバを踊ってもらって、我々の記憶に残る祭典にしてほしいと願う。
 
 
 えーと、最後に日本代表について、ついでに(笑)。
 日頃「頑張れニッポン!」には辟易しているオラだが、何を隠そう今大会は少しだけ期待している。理由は次のとおりだ。
日本サッカー史上初めて世界標準の中で選考した監督が率いていること。
欧州の主要リーグで揉まれ、世界との距離を肌で知っている選手たちが中心となって、本気で勝ちに行こうとしている大会であること。
引いて守ってカウンターではなく、どのチームに対しても常に主導権を握った攻撃的サッカーを貫くと堂々宣言していること。
 
おうおう、見せてもらうじゃんか、その心意気とやらを。ワシも真剣に見てやるわい。
アジアを見下している世界のヤツらを驚かせてやれ。で、負ける時は、昨年のコンフェデ杯イタリア戦のように、鮮烈な印象を残しつつ潔く華々しくバーンと散ってしまえ。
頼むでー。