クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2013/5/3 ラ・フォル・ジュルネ

2013年5月3日  ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン
1 ベル・エポック   ホールA
指揮  ジャン・ジャック・カントロフ
管弦楽  シンフォニア・ヴァルソヴィア
オーギュスタン・デュメイ(ヴァイオリン)
フォーレ  ペレアスとメリザンド
ショーソン  詩曲
マスネ  タイスの瞑想曲

2 ボリス・ベレゾフスキー(ピアノ)  よみうりホール
ラヴェル  夜のガスパール
デュティユー  ピアノソナタ 第一楽章
ドビュッシー  前奏曲第1集より


 結局ゴールデンウィークの海外旅行は中止にしてしまった。GWに海外に行かなかったのは2004年以来。久しぶりだなあ。
 その結果、予定がぽっかり空いてしまった。
 負け惜しみじゃないけどさ(いや、負け惜しみだけどさ)、連休をのんびりと過ごすのもいいね。家で音楽を聞いたり、DVDを見たり。時間がゆっくり過ぎている感じがする。

 このGWに開催される日本最大のクラシック・フェスティバルが、ラ・フォル・ジュルネ。2005年から始まったイベントだが、当初は正直言ってこのようにしっかりと定着するとは思わなかった。しかも毎年大賑わいで、大半の公演が売り切れになるというのだから驚きである。仕掛け人ルネ・マルタンの先見の明には恐れ入るばかりだ。

 このフェスティバルの優れている点はいくつかあるが、テーマの作曲家を絞り、その作曲家の最大の魅力を引き出す多彩なプログラムを用意していることだろう。それにより、初心者から上級者まで、すべての愛好家を満足させることが出来る。そこらへんにあるただの名曲集コンサートとは違うのである。

 例えば上記1のプログラム。
 一つ一つは決して特別な曲ではないが、じゃあ、これらをきちんとしたコンサートで聞ける機会があるかというと、意外と少ない。これをカントロフの指揮、あるいはデュメイのソロで聞けるのだからありがたい。
 また、上記2の公演も、ソリストといいプログラムといい、実に本格的だ。

 ただ、お客さんは、圧倒的に初級者中級者の方が多い。こういうお客さんの反応って結構面白くて、ペレアスとメリザンドの第3曲シチリアーヌやタイスの瞑想曲など、お馴染みのメロディが流れると、「おっ!この曲知ってる!」と途端に聞く姿勢が前のめりになる。私の隣に座った若い女性は、デュメイがステージに登場した瞬間、「でかっ!」と呟いた(笑)。デュメイが世界屈指のヴァイオリニストだということ、きっと知らないんだろうなあ。

 個人的には、ベレゾフスキーの集中力があって感性の高いピアニズムに完全に引き込まれた。素晴らしい演奏だった。


 ゴールデンウィークは、せっかくの連休だし、できることなら海外で過ごしたいが、ダメならダメで「ラ・フォル・ジュルネがあるじゃんか」ということを改めて確認しましたです。