クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2012/5/3 コモ湖

 ミラノから北へ約40キロ、イタリアが誇る観光名所の一つで、国際的な保養地であるコモを訪れた。風光明媚な場所を観光する際には天気が一番の心配事だが、この日は見事に快晴。日頃の行いが良いと、こういうところで報われるわけですな~(笑)。
 
 コモへの行き方(電車)は二つあって、一つは中央駅から国鉄で行く方法、もう一つはミラノ中心部のノルド・カドルナ駅から私鉄で行く方法。国鉄の場合、急行などに乗れば早く到着するが、本数も限られることや、コモ駅が街の中心部(湖畔)からやや離れている。私鉄だと、時間は少しかかるが(それでも一時間くらい)、本数は多く、終着駅は湖畔が目の前。ということで、私は私鉄を利用した。
 
 午前9時半にコモ湖到着。青い空、緑の山々、のどかな湖、小鳥のさえずり。いかにもリゾート地って感じで、実に良いところだ。よーし、今日はゆっくりと過ごすぞ!
 
 さっそく向かったのは遊覧船・定期運行船乗り場。
 コモ湖畔には、かつて貴族が住んだという優雅な高級荘「ヴィラ」が点在していて、それらは観光スポットとして公開されていたり、あるいはホテルとなって稼働していたりする。今回はそんな中から、コモから約30キロ離れたトレメッゾという村にあるヴィラ「カルロッタ邸」を訪ねようと思った。普通の定期運行船で行くと2時間以上かかるのだが、エキスプレスと呼ばれている水中翼船に乗れば約30分。
 
 時刻表を確認したところ、タイミング悪くちょうど10分前に出航してしまったところで、次の便は11時10分。それでもトレメッゾで十分観光する時間が取れて、余裕でコモに戻ることができる・・・はずだったのだが・・・。
 チケットを買おうとしたら、売り場のおじさんが「その便は土日のみの運行だよ」と教えてくれた。次の便となると、そこから更にまた1時間後で、復路の船もちょうど良い時刻の便がなく、これだとコモ帰着がかなり遅くなってしまうことが判明した。
 うーん、なかなか思うようにはいかないな。そうだ、そう言えばここはイタリアだったわい(苦笑)。
 
 トレメッゾまでバスで行くという方法もあったのだが、どうしても船に乗りたかったので、予定を変更し、1時間程度の周遊観光船に乗ることにした。
 おじさんがチケットを発券しながら言う。「乗り場はここから100メートル離れた◯番の船着場だからね。えーと、次の出航時間は・・・Oh!  It's NOW!! GO!! HURRY UP!!」
 
「うっそー! まじ~!?」
 走る私。ハァハァ、ぜぇぜぇ・・。
 間に合った。無事乗船。私が乗り込んだ直後に船は出た。息が切れている。ううぅ、のんびり過ごすはずが・・。
 
 遊覧船は楽しかった。なだらかな山々、その山の斜面に並び建っているかわいいロッジ、風情のあるヴィラと美しい庭園。これらの船からぼーっと眺める優雅な湖上観光。一時間はあっという間に経過した。
 
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 船を降りて、しばし湖畔のベンチで佇む。ああ、なんというくつろぎ!これぞ命の洗濯!
 
 
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 時計を見ると、午前11時40分。旧市街にある大聖堂DUOMOや、その他の見所は午後にでもゆっくり回ればいい。のんびり過ごせ。時間の経過なんて気にするなって。
 
 いや、ちょっと待て。
 イタリアって、確か教会や聖堂は正午でいったん閉まってしまい、再び開くのが夕方だったりしていたような気が・・・。DUOMOの開館時間をガイドブックで調べてみると案の定・・。おい、午後にゆっくり回ればいいって、それじゃ見学できないじゃんか。
 
 ダーッシュ! 500メートルくらい走ったか。息が切れる。ハァハァ、ぜぇぜぇ・・。のんびり過ごせとか言っておきながら、今日はなんでこんなに走っているんだ?くそー。
 
 DUOMOロンバルディアルネッサンス様式で、荘厳な佇まい。内部もとても美しかった。なんとか見られて良かった。
 
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 バタバタしたのもここまで。お昼はピッツェリアでピザを食べ、その後再び湖畔に戻ってお散歩。疲れたらベンチやカフェでお休み。ビールを飲んだり、本を読んだり。最後に市立博物館を見学して、午後4時、名残を惜しみつつコモに別れを告げ、ミラノに戻った。