クラシック、オペラの粋を極める!

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2011/12/23 東京フィル

2011年12月23日  東京フィルハーモニー交響楽団第9特別演奏会  すみだトリフォニーホール
指揮  佐渡裕
合唱  東京オペラシンガーズ
横山恵子(ソプラノ)、谷口睦美(メゾ・ソプラノ)、西村悟(テノール)、甲斐栄次郎(バリトン
 ベートーヴェン  交響曲第9番合唱付
 
 
「ええっ?? 第9はてっきり大野和士都響かスクロヴァ・N響に行くと思っていたら、『サドっちのとうふぃる』に行ったのぉ?」
 
 こんな声が聞こえそうである。確かに以前の記事で、『N響都響の雌雄を決する最終対決は、スクロヴァと大野による第9で』なんて自ら書いてたもんな。
 
 いや、その、実はオレも大野さんの都響に行きたかったのじゃ。だが、ベルリン・フィルを振って一躍クラシック界の「時の人」「今年の顔」になった佐渡さんを相棒Oくんに一度でも聴かせてあげようと思ったわけよ。友人のための美しき自己犠牲。仕方があるまい、うんうん。
(ということで、Oくんのせいにしてしまった。許せ、親友よ。はっはっは。)
 
 それにしてもベルリン・フィル効果はすごかった。秋のベルリン・ドイツ交響楽団の来日公演もチケットの売れ行きは好調だったみたいだし、今回の東フィルとの一連の第9巡業なんて、全8公演ソールドアウトだってよ。あっという間に売り切れたらしい。まったく日本人はミーハーな奴らだ。あ、オレらもか。東フィルは「佐渡さまさま。うっしっし。」だろうねえ・・。
 
 その佐渡さんであるが、相変わらず完全燃焼のタクトである。彼の全身で指揮するその姿を見ていると、「ああ、この人は本当に音楽が好きなんだなあ。」というのがよく分かる。きっとリハーサルでは色々と注文をつけていると思うが、別にああだこうだ口で指示しなくても、「オレの棒と顔の表情と全身を見て、そのとおりに音を出してくれれば、それでよろし。」で、「はい、リハ終了」でいいのではないか。
 
 ただ、この日の東フィルは指揮者と同様に燃焼している人もいれば、イマイチのっていない人もいて(特に木管)、温度差が感じられた。熱血漢の佐渡さんでさえも、オケのモチベーションをずっと維持させるのは大変ということであろうか。
 
 ちなみに第4楽章の歓喜の歌は良かったと思いました。相棒Oくんは「第3楽章も良かった」と言っておりました。ということは、全体としてもまあまあ良かったということでしょうか。そういうことにしておこう。年の瀬だしね。
 
 最後にソロを務めたソプラノの横山さんへ。
 私はあなたの実力を高く評価しております。二期会で大活躍し、日本人でブリュンヒルデを歌えるのはアナタしかいないと思っております。
 だが、あのプロフィールの写真は・・・・。失礼ですが、いったい何年前(何十年前)のお写真ですか?
 あ、また余計なことを口走ってしまった。ゴメンナサイ。