クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2010/1/8 ニューヨーク2

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 ニューヨーク二日目、曇り時々細雪
 ファッション、買い物、グルメに関心がない私にとって、美術館巡りが観光のメインになってしまうのは仕方がない。この日午前はメトロポリタン美術館の分館、クロイスターズに出掛けた。
 マンハッタン島の北端フォート・トライオン・パーク内。さすがにここまで来ると高層ビルは見あたらない。地下鉄とバスを乗り継ぐと、美しく緑に囲まれた公園の中に忽然と中世の修道院が現れる。あたかも数百年前からそこに静かに佇んでいたかのようだが、アメリカの歴史はたったの二百数十年。ガイドブックによれば、フランスやスペインなどから、展示物だけでなく建築資材も併せて買い寄せ、大富豪ロックフェラーが建設したのだそうだ。やっぱり、いかにもアメリカらしい(笑)。

 美術館の中は、まさに中世の修道院そのもの。宗教美術品が展示されているが、そのまま教会での祈りを捧げることが出来そうだ。外の回廊のテラスからは、ハドソン川を見下ろすことが出来る。全てが自然に溶け込んでおり、大都会の喧噪から離れて心が落ち着く。

 上記のとおりクロイスターズはメトロポリタン美術館の分館であるため、ここで入場料を払えば、そのまま本館にも入場することが出来る。午後は私のニューヨーク最高のお気に入りの場所フリックコレクションとどちらに行こうか迷ったが、結局メト美術館本館を訪れることにした。

 行きは地下鉄とバスを乗り継いでやって来たが、クロイスターズの目の前の停留所でバスに乗るとそのままメト美術館前まで行くため、帰りはバスのみで戻ることに。始発のため乗り込んだ乗客は私のみ。バスの女性運転手が「ハ~イ、クロイスターズを楽しみました?」なんて声を掛けてくれる。アメリカ人はこういうところが気さくですよねー。

 ところがこのバス、ほぼ各駅停車だし、道も混んでいるし、乗客の昇降も頻繁にあって、恐ろしく時間がかかってしまった。地下鉄を利用すれば乗り換えがあったとしてもおそらく半分の時間だっただろう。もったいなかった。

 メトロポリタン美術館
 何だかんだ言っても結局、私は過去NYの3回の訪問時全てで足を運んでいる。どうしても無視できないというわけだ。
 言うまでもなく世界最大級の美術館。とてもじゃないけど、一日で全てを回れない。いつものとおり、ヨーロッパ絵画を中心に見て回った。

 私はオランダの画家フェルメールの絵に心酔している人間であるが、世界に三十数点しかないフェルメール作品を手っ取り早く見たいと思うのなら、ここニューヨークに来るのが良い。メト美だけで5作品を所蔵。フリックコレクションと合わせると計8つを一度に鑑賞することが出来る。ここでもやっぱり金を積んで買い漁る成金大富豪アメリカ人にひれ伏すしかないわけだ。それにしても、メトの「5」っていうのは、つくづく反則だよなあ、と思う。

 ちなみに前回訪問の2001年3月、ここメト美で、空前の「フェルメール展」が開催されていた。常設されている5作品に加えて、世界中から借り受け、確か総数20作品くらい集めて展示したのではないかと記憶する。まさにメトだから、アメリカだから出来るその力業。ラッキーにも一挙に鑑賞できた私は、その凄さに卒倒しそうだった。


 午後5時にホテルに戻って休み、夜のオペラに備えた。
 この日の演目はカルメン。ガイドツアーのオジサンが絶賛していたこともあり、期待感が高まる。

 ところで一緒に鑑賞することになっているKさんは順調にニューヨーク入りしたかな?無事に会えるといいが。