2009年11月24日 東京都交響楽団定期演奏会 東京文化会館
指揮 エリアフ・インバル
ブルックナー 交響曲第5番
二日連続でブルックナー聴いたのは初めての経験。二日続けてステーキ食べたような満腹感と二日続けて運動したような疲労感。
インバルのブルックナーは実に男っぽい。武骨で剛毅な演奏だ。そこが魅力でもある。
都響の反応もすこぶる良い。だが、インバルの力強いタクトに素直に反応しすぎて、特に弦楽器のフォルテ音の響かせ方が荒い。東京文化会館はそういう時、オブラートに包むかのようなやさしい残響を残してくれない。
ブルックナーの場合、いわゆる「ジャン!!」の後のブルックナー休止には程良い残響が欲しいもの。こうなると、前日に聴いたサントリーホールに対して分が悪い。荒い音がストレートに耳に届いてきてしまった。
まあこれは別にインバルのせいでも都響のせいでもないのだが・・・。
来年の3月は、同じく都響@文化でブル8ですねー。
次回も情勢は厳しいぞ。何たってスクロヴァが読響@サントリー、更には本場ドイツからティーレマン&ミュンヘンフィル、これらが全て同時期だ。私の知り合いで「3つとも行く!」と息巻いてチケットを買っている人は複数いるぞ。(私はさすがに3つ行きませんが)
ここは一つ、文化会館の音響の特性を十分に掌握した上で、丁寧かつまろやかな音作りでアプローチした方がいいと思います。
大丈夫、どっちにしたってインバルが壮大なクライマックスを作ってくれるでしょうから。