クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

大谷翔平

ロサンゼルス・エンゼルス」って、変な名前だよね。
「天使たち・天使たち」っていうんだぜ。みんな知ってた?


ま、それはいいとして、とにかく大谷翔平である。
この異次元の目を見張る活躍に、日本、そしてアメリカの双方の国で絶賛、興奮、驚嘆の声が止むことがない。

私自身はというと、本当はちょっとひねくれて、これまで斜に構えていたところがあった。

彼の才能、凄さ偉大さを認めることに、異論はまったく無い。そこに口は挟まない。
そこではなくて、野球というのはチームスポーツであり、本来「どっちのチームが勝つか」「どこのチームが優勝するか」が関心の的であるべきなのに、日本ではエンゼルスの勝ち負けなんかまったくどうでもよくて、ただひたすら大谷翔平の動向だけを注目しているという世間の風潮が、わたし的に「なんだかなあ・・」とくすぶっていたわけなのだ。

だが、もうここまで来ると、もう仕方がないと思える。そういう次元を越えてしまっていることを素直に認め、潔く理解する。自然の成り行きなのだろう。

だって、彼はもしかしたら「メジャーリーグ史上最高の選手」なのである。
そんな驚異的な活躍を見せられたら、チームスポーツという範疇を軽々と飛び越えて、個人に目が行ってしまうのは、ある意味当然のこと。
「世界最高」という究極の個人技を堪能するスポーツの醍醐味に行き着いてしまっており、更にはもう「日本人」というナショナリズム的な狭い枠さえもぶっ壊してしまった感があるからだ。


こうなったら、是非個人タイトルを取ってほしい。ホームラン王を取ってほしい。あわよくば打点王も。
既にMVPは取っているが、具体的な個人タイトルは必要だと思う。
タイトルを取れば、その事実と数字が栄誉とともに歴史に刻まれる。成績1位という冠を、厳然たる数字の結果で認証させることが出来る。
「優秀なピッチャーであり、優秀なバッターで、ベーブ・ルース以来で、すごいよね」だけでは、もったいない。もちろんそれだけで十分メジャー史に残るだろうが、数字上のトップを記録として残してほしい。
今年はそのチャンスであろう。

あとは、チームとして、プレーオフへの進出。
周りは個人の活躍を眺めているだけでも十分に楽しいが、本人が望んでいるのはそこだろうから。
上で「野球はチームスポーツ」と書いたが、彼が戦っているのはまさにそのチームスポーツである野球なわけだから。


移籍や契約金にまつわるニュースが報じられて、「何百億円!!」みたいな数字が踊っているけど、本人自身はお金じゃなくて、ただひたすら「勝ちたい」「上手くなりたい」ということにこだわっているのも、見上げてしまうよね。普通フェラーリ欲しくなるだろうにね。
浮いた話もまったく出てこないし、試合でニューヨークに遠征した時、現地記者が「NYのどこがお気に入りの場所ですか?」と尋ね、その答えが「出掛けたことが無いんで・・・」だったというのも、彼らしいエピソード。
求道者なんだなあ・・。そういう意味でも唯一無二のアスリート。


そういえば、日本ハム時代、彼が大活躍した試合の後、報道記者が興奮気味に栗山監督に「本日の大谷選手、いかがでしたか?」と尋ねると、監督は「別に、普通です(笑)」と答えていたことを思い出す。
さすが栗山さん、大谷選手にだけは当時から基準を世界に置いていたわけだよね。なかなか粋なコメントであった。