クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

熱狂のNFL

ご存知のとおり私はクラシックだけでなくスポーツ観戦も趣味の一つなので、これまでもスポーツネタを事あるごとに書いてきた。
サッカーの記事が傾向としてどうしても多くなっているが、本日は一部のマニアを除き日本人にとってあまり馴染みのないNFLについて書こうと思う。
クラシックネタを覗きに来ている皆さん、今回の記事はどうぞ無視してください。私は自分自身のためだけにこれを書き留めます。

1月というのは、クラシックのコンサートが、例年結構ヒマ。まるでお正月のバラエティ番組のような新年の名曲コンサートが並び、「お!? これは!?」と興味が湧く公演が意外と少ない。

でも大丈夫。私は全然寂しくないのである。
なぜなら、1月はNFLのクライマックスシーズン、プレーオフ月間だからだ。
私は毎年、この1月が楽しみで楽しみで仕方がない。

アメリカン・フットボールの最高峰、NFL
ボールを手で運ぶのに「なんでフットボールやねん??」というのはこの際抜きにして、こんなに面白いスポーツはないと思う。事実、アメリカでは、国中が熱狂するナショナル・パスタイム。すべてのTV番組の中でCM料金が最も高いのがスーパーボウルであることは、よく知られているところだ。

しかし、日本での人気はイマイチ。
ていうか、人気があるのはアメリカだけなんだけど(笑)。

ま、そんなことは別にどうでもいいけどね。分かる人だけ分かればいい。変に人気が出過ぎて放映権料が高騰し、逆に見られなくなる方が怖い。


さて、昨日(日曜)と本日(月曜)は、スーパーボウル(決勝)に向けたトーナメント戦の準々決勝、2つのカンファレンスのディヴィジョナル・プレーオフが2試合ずつ行われた。

で、私は本日仕事を休んで、テレビ観戦に完全集中。

いや別に、特別なことでも珍しいことでも何でもない。
だって、毎年そうしているんだから。
ちなみに、スーパーボウルの決戦日も、私は仕事を休む。これも恒例、当たり前。


今、NFLには、一人のスーパースターがいる。
タンパベイ・バッカニアーズのQB(クォーター・バック)、トム・ブレイディ。
燦然と輝くスーパーボウル7回制覇。アメリカン・スポーツ界では、モハメド・アリマイケル・ジョーダンに匹敵するレジェンドだ。

実は私、何を隠そう、ブレイディの偉大さを認めつつも、あれだけスーパーボウルを勝ってきたのは、本人の実力というより、チームの力、とりわけ監督の力が大きいのではないかと勘ぐっていた。
ブレイディが一昨年シーズンまで在籍していたニューイングランド・ペイトリオッツの名将ヘッドコーチ、ビル・ベリチック。彼の戦術システムこそが最強で、ブレイディはその駒の一つにすぎないのではないか、と。

ところがである。
ブレイディは、一昨年シーズンに全米制覇すると、新たなチャレンジに向けてベリチックと袂を分かち、ニューイングランドからタンパベイへ移籍。
そしたら何と、昨シーズン、ベリチック率いる常勝ペイトリオッツプレーオフ進出を逃し、逆にブレイディが加入したバッカニアーズがいきなりスーパーを制したのである。

これは完全に脱帽。
もう認めざるを得ない。私は間違っていた。ブレイディこそが最強の王者だったのだ。私は彼に土下座をしなければならない。

と同時に、史上最高のクォーター・バックとしてNFLの歴史に名を刻むレジェンドと同時代を生き、彼の活躍をオンタイムで見つめることが出来たことの幸せをつくづく感謝し、噛みしめているのであった。


今シーズン、いよいよプレーオフが佳境だ。
昨日と今日の4試合は、どれも生きるか死ぬかの大激戦。手に汗握る、痺れる試合ばかりだった。特に、バッファロー対KCの試合は、おそらく語り継がれ、歴史に刻まれるであろう名勝負。仕事を休んで観た甲斐があった。


当初、誰もが注目し、夢見ていたのは、連覇を狙うブレイディのバッカニアーズと、同じく大ベテランQBのA・ロジャース率いるパッカーズの、スーパー進出を賭けたカンファレンス・ファイナルでの激突だったが・・・揃って目前で敗退とは!! 

昨年はブレイディだったので、今年は個人的にロジャースに勝ってほしかったな。残念。

私の場合、特別に思い入れがあって応援しているチームは無いが、ローカルのチームでありながら常に強豪であり続けているグリーンベイ・パッカーズは、毎年注目している。
一生叶わない夢ではあるんだけど、一度でいいから極寒のグリーンベイ、零下10度となるランボー・フィールド(パッカーズの本拠地)で、プレーオフの試合を観てみたい。ホームチームを後押しする圧倒的なクラウドノイズの中に身を置いてみたい。

クラウドノイズ。
ホームゲームで相手が攻撃している時、その相手の号令や指示の掛け声をかき消してしまう凄まじい大歓声のことを言う。

満員の観衆一人ひとりが声の限りを尽くして絶叫。
コロナ? 飛沫?
知ったことか。コロナ感染よりもチームを推し支える方が遥かに大事。俺たちは恐れない。俺たちは負けない。

コイツらの心意気に、私はただただ畏敬の念しかない。