クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

久しぶりのヨーロッパへの道

今、フランクフルトにいる。
3月31日、本日到着した。ただいま現地時間午後8時。先ほどホテルにチェックインし、荷物を下ろし、ホッと一息つきながら、Wi-Fiを繋げたところ。この報告をアップしたら、長旅の疲れもあることだし、ベッドに入って・・・ではく、ドイツビールを一杯やりに外に繰り出そうと思っとる。

3年ぶりの海外旅行である。なんとも感慨深い。

この3年間は、とにかくコロナだった。それまで、およそ30年以上にわたり、まったく海外に行かなかったという年というのは、一度も無かった。影響と代償は、あまりにも大きかった。

ちょうど昨年の今頃だったと思う。
コロナは依然として収まる気配を見せず、入国制限などで外来コンサートの中止も続いていたが、一方で海外では、「経済を優先させよう」「元の生活を取り戻そう」という動きが少しずつ広まっていた。欧州の劇場やコンサートも、徐々に上演を再開するようになっていた。

こうした動きを眺めながら、私は「とりあえず、あと1年くらいは我慢しよう。来年になったら、何が何でも行ってやるぞ」と、密かに決心を固めていた。
「さすがに一年後くらいには、きっと緩和されていることだろう」
特段の根拠もない、ただ何となくの楽観的予測をしながら、少しずつ欧州の歌劇場のスケジュールチェックを開始していった。

一年が経った。
私の予測のとおり、渡航に関する制限はほぼ緩和されている。今はせいぜい帰国の際の検疫で、ワクチン接種3回済んだことの証明を提示するくらい。いずれ「それ、何の意味あるの?」みたいなこの制限も撤廃されることであろう。

一方で、新たな問題も発生した。
言うまでもなく、ロシアが仕掛けた戦争の影響である。
まず、原油価格が高騰し、航空運賃の価格にダイレクトに跳ね返った。飛行機代、びっくりするくらい高かった。
次に、ロシアに制裁を課している国はロシアの上空飛行を避けて飛行しなければならず、ヨーロッパへの道のりが遠回りになった。
私はてっきり中国の上空を飛ぶのかと思っていたら、なんと、ベーリング海峡を抜け、北極を通っていくルートだった。びっくり。

様々な困難を乗り越え、ようやく辿り着いたヨーロッパ。
さぞやワクワク感で気分が高揚していると思われるかもしれないが、実を言うと、意外とそうでもない。
というのも、ストライキの気配が漂っているからだ。
3月27日にドイツで実施されたゼネストは、飛行機、鉄道、その他公共交通機関を巻き込み、大々的に我々の移動の手段を奪った。いったん一日限りで終わったが、労組側は経営側の出方次第で再実施をほのめかしているのだ。

そんなわけなので、あまり浮かれる気分ではない。とにかく、細心の注意を払い、冷静になって、淡々と「オペラ、コンサートが第一優先、観光は二の次」旅行をスタートさせることとしよう。

どこで何を観るのかについては、おいおいということで。
旅行記、一日ずつ、一公演ずつ、書いていきます。

ではでは。