クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2023/4/6 ハレ

ハレという街をご存知であろうか。
普通の人は知らないかもしれないが、クラシックファンなら是非知っておいてほしい、ずばり「ヘンデルの生誕地」である。毎年ヘンデルの名を冠した音楽祭も開催されている。
初訪問。今回の旅行の中で唯一初訪問する都市でもある。

実を言うと、当初の予定ではここを訪れる計画ではなかった。本当はハンブルクに行くはずだったのだ。

私の旅行計画というのは「どこで何をやっているか」から始まり、聴きたいコンサート、観たいオペラの衝動に基づいて行き先が決まる、というのはご承知のとおり。
この日、ハンブルクで、T・クルレンツィス指揮によるムジカエテルナのコンサートが予定されていた。プログラムはバッハのロ短調ミサ曲。チケットは随分と前に速攻で押さえた。

ところが、この公演が中止になってしまう。

理由はロシア侵攻の影響である。
ムジカエテルナはロシアのペルミという都市を拠点にしている。クルレンツィスとムジカエテルナが急速に国際的知名度を上げていったその背景には、ロシアの新興財閥オリガルヒの莫大な資金援助のおかげであることが、まことしやかに囁かれている。
オリガルヒ資金はプーチン政権の強力な支えにもなっており、要するに、ムジカエテルナは間接的にプーチンと繋がっているとみなされたのだ。
これが、ウクライナを全面支援するG7のドイツにとって大問題。ほどなくして、公演キャンセルの連絡が主催者から来たという次第だ。

ハンブルクには宿も確保していた。だったら、いっそのこと切り替えて観光に専念すればいいじゃんか、というご指摘はごもっとも。でも、それは俺の旅行じゃない。探せば、どこかで何かやっている。それがここドイツだ。
かくして再びあれこれ検索し、ハレでブリテンの「夏の夜の夢」を見つけたってわけ。つまり、ヘンデルの生誕地の初訪問というのは、単なる次善策の副産物ということだ。

天気は、ここまでで一番の晴れ。雲一つない。
旧市街の中心マルクト広場。

そこで見つけたヘンデルの像。

マルクト教会は、ヘンデルがオルガンを弾き、ルターが宣教したんだってさ。へー。

ここに来たからには、やっぱ訪れなきゃ、ヘンデル・ハウス。

展示の内容については、普通です(笑)。
楽器博物館も併設されていたけど、こちらも普通です。