クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

ワクチン接種が進まないのは

ヨーロッパでは、コロナの感染者数や死亡者数がここへ来て減少傾向を示し、徐々に落ち着きを取り戻しつつあることから、これに合わせて、少しずつ公演の再開に向けて動き出す劇場などが出てくるようになった。現時点では入場者数に上限を設けるなど、完全な形での復活はもう少し先の話のようだが。

このような兆しが見えてきたのは、欧米各国が、まず相当に厳しいロックダウン措置を行って、次にワクチン接種を強力に推し進めた成果だと言えるだろう。
特に、アメリカとイギリスの二か国はワクチン接種率(ワクチンを1回以上摂取した人の人口に占める割合)が非常に高い。集団免疫の獲得までもう一歩というところまで来ているらしい。ワクチン接種者に対しては、早くも旅行の解禁やマスク着用の非義務化などの動きも出ていて、「ちょっと浮かれムードが過ぎるんじゃね!?」みたいな傾向がなくもないが。

翻って、遅々として進んでいない我がニッポン。
やっていることと言えば、緊急事態宣言を発令し、人流抑制のために「お願い」「要請」をして、国民に我慢を押し付けているだけ。その間、医療体制の整備拡充も進まず、感染拡大→緊急事態宣言→感染減少→宣言解除→人流の動き活発化→感染再拡大→緊急事態宣言、というパターンがバカみたいに繰り返されている。で、そうこうしているうちに国民もいい加減我慢しきれなくなって、だんだんと政府の言うことも聞かなくなっている。

もはやお笑い種でしかない。

このウィルスは、いつの間にか季節とともに収束することはない、ということが分かっている。自然消滅しないのだ。
ならば、上に書いたように、「感染が増えたから宣言」「減少したから解除」をただ単に繰り返しているだけでは、何の解決にもならないわけである。

なのに、一生懸命それを繰り返しているお粗末さ・・・。

国民はようやく気が付いた。
現状において、解決できる唯一の策は、ワクチン接種しかないのだということを。

だったら早く打てばいいではないか、と思いきや、肝心のワクチンが十分に確保出来ていないという悲哀。
情けない・・・。もう「先進国」というプライドは、とっとと返上した方がいい。

ということで、多くの国民が嘆き、怒りの矛先を政府に向けているわけだが、ちょっと待った。
何を隠そう私自身は、そうした責任の一端は国民側にもあると思っているのだ。

アメリカ、EU、ロシア、中国などの各国が多額の資金を投入してワクチン開発に乗り出し、競って供給体制を整えていた時、我々は何してた?
傍観してたでしょ?

「そんなに早く開発された物を使って、本当に安全なのか?」
「副反応が出たら、どうするつもりだ!?」

マスコミが煽った面も大きいが、そうやって多くの国民が不安に苛まれ、ワクチン需要の気運は一向に高まらず、結果、後手に回ったというわけだ。
国民感情がそんなわけだから、認可する厚労省だって当然慎重になる。この時、絶対に「安全かどうか、副反応が出ないか、他国の様子をじっくり観察しようじゃないか」という目論見があったはずだ。つまり、後出しジャンケンを決め込んだわけである。

その目論見は裏目に出た。いざ「やっぱワクチンが必要だぞ。」と皆が気が付いても、時既に遅し。我々は出遅れたのだ。その原因の一つとして、ネガティブな国民感情が迅速化の足を引っ張ったんじゃないか、と私は思うわけである。

それに、その程度の政策しか打ち出せない政治家を選んでいるのも、結局は我々国民、というわけさ。

まあとにかく、頑張りましょうや。もうしばらくの辛抱だと思ってさ。我々が出来る基本的な対策を、地道にやっていきましょう。