2009年7月12日 東京交響楽団 サントリーホール
指揮 ユベール・スダーン
ホン・クワン・チェン(ピアノ)
ブラームス ピアノ協奏曲第2番
シューマン 交響曲第3番ライン(マーラー版)
昨年のシューベルトチクルスからすっかりスダーンにハマっています。
本当はシューマンはあまり好きじゃなくて、普通なら積極的にコンサートに行こうとは思わないのに、スダーンのは全部行くつもりでチケットを早々に購入し、鼻息荒く気構えています!
1曲目はブラームス。今回のチクルスはまずブラームスのコンチェルトをやって、メインがシューマンの交響曲というパターンになっているようです。
そのブラームスですが、ソリストの自己主張がそれほど強くなかったこともあって、あたかも協奏曲というより交響曲ピアノ付きみたいな感じでした。(もともとこの曲は4楽章形式なので交響曲っぽいですよね。)
演奏はブラームスの代名詞「渋い」とはおよそ無縁の初夏の香り漂う爽やかな好演でございました。本当のことを言うと、もっとがっちりしたピアノだと良かったのですが、まあこれも一つの解釈なのでしょう。
メインのシューマンのライン。最初の音が奏でられた瞬間から、スダーンが作り上げた音楽であることが一目ならぬ一聴瞭然。マーラー稿というひと味違う音の厚みもさることながら、入念に仕上がったスダーンのシューマンが実に新鮮で魅力的。
前回のブログで私は「スダーンは画家だ」と書きましたが、今回の印象はこうです。
「スダーンは花咲かじいさんだ!(笑)」
もちろん指揮をしている姿が空(っていうか天井)に向かってパッパッと音符を撒いているように見えるからですが、実際、そこに花が咲くんですよ!いやホントですって、ウソじゃありませんから。うそだと思ったら、今秋の第3弾を聴いてどうぞご自身で確かめてくださいな。