クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2014/1/1 コブレンツ

 この日の移動先はフランクフルトなのだが、ダイレクトに向かわず、寄り道する形でコブレンツという市を訪れた。純粋に観光目的。ケルンから急行で約50分。
 
 ここはドイツでも由緒ある場所なのだそうだ。父なる川「ライン川」と母なる川「モーゼル川」が合流するところで、ちょうど1つに注がれた三角州の地点を「ドイチェス・エック」(ドイツの角)と名付け、そこには初代ドイツ皇帝ヴィルヘルム1世の騎馬像が建立されていて、観光名所になっているとのことである。
 
 午前10時に中央駅に降り立った。コインロッカーに荷物を預け、フランクフルト行きの電車の時刻をしっかり確認してから、そのドイチェス・エックを目指す。
 
 街はがらーん。店は閉まっている。車もほとんど走っていない。どうやら1月1日は完全にお休みみたいです。
 そんな中、新年早々忙しく仕事をしているのは、市の清掃局の人たち。
 前夜から未明にかけて、新年を祝うために若者どもが盛大に仕掛けた花火や爆竹の残骸、酔っぱらいどもが残したビールやワインの瓶などを黙々と片付けている。さぞや「少しは清掃する側の気にもなってみろ!ったくよ。」と思いながら作業しているに違いない。お察しします。ご苦労様。この日この時間、きっとドイツ全土で同じ光景が繰り広げられているのだろう。
 
 ドイチェス・エックに到着。
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 悠久の時を刻みつつ滔々と流れる大河を目の前にしながら、しばし佇み、思索に耽り、やがて新年の決意を誓う日本人一人。
 
「よし!今年も仕事に邁進して、社会に貢献する喜びを堪能しよう。」
「世界の平和を願い、子どもたちの明るい未来に夢を馳せよう。」
 
ぷっ・・ぷぷっ・・
スマン、心にもないことを。
ホントはね。
「あー、もう正月かよ。楽しい旅行も残りわずか。帰りたくねえなあ・・・。」
「くそー、ビールが飲みてえなあ。どこかパブかカフェが開いてねえかなあ・・・。」
「昼メシはどうすっかなあ。フランクに行ってからフランクでも食うかぁ? ってか。」
 
 
 市内をのんびりと散策し、その後コブレンツ中央駅に戻った。フランクフルト行きの電車の時間に合わせ、発車の15分前に帰ってきた。余裕・・のはずだった。
 
 電光掲示板の時刻案内を見上げたところ、その乗ろうとしている電車の運行表示がない。
「は?? あれ??」
 改めて時刻案内を確認すると、今から3分後にフランクフルト行きが出発することになっていた。
「うっそー!? なぜー!?」
 
 理由を考えている暇はない。慌てて切符を買い、コインロッカーから荷物を取り出し、ホームを目指してダッシュし、階段を駆け上がり、電車に飛び乗ろうとしたところで、ドアは無情にも「バシャッ」と閉まった。ハアハアゼイゼイ息を切らしながら、去り行く電車を呆然と見送り、立ち尽くす日本人一人。
くっ・・くっそー!!!(ハア、ハア・・)
シャイセ~!!(ドイツ語でク●ッタレという意味)
 
 息が整ってきたところで、改めて時刻表を確認し直す。私が乗ろうとチェックした電車は最初から運休だった。本日は元旦。つまり休日ダイヤなのだ。
 次の電車は1時間後。
 
 さて、ここで問題です。私はこの後どのような行動を取ったでしょうか。
1 次の電車まで読書をして過ごした。
2 次の電車までお茶を飲んで過ごした。
3 駅の売店で缶ビールを買ってヤケ飲みして過ごした。
 
答えは言うまでもありません(笑)。