クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2013/8/17 ボローニャ~リミニ

 全日空とルフトハンザの共同運行による午前1時羽田発便は定刻に離陸し、経由地であるフランクフルトに予定どおり午前6時に到着した。
 「オペラやコンサートの本場」であると同時に「うまいビールがしこたま飲める」ドイツは、ビール好きの我々にとってはたまらない国。だが、ロングフライトの到着早々、しかも夜が明けたばかりの早朝に、空港内のバーでいきなり乾杯するとは思わなかった。「マジかよ・・」と思いつつ「いぇーい!」と祝杯をあげるバカな野郎二人。今回も呑んだくれ旅行になるのは早くも決定ってことか。どうか肝臓には最後までフル稼働で頑張ってもらいたいものである。
 
 飛行機を乗り換え、午前10時半にボローニャ市内に入った。この日の最終目的地(宿泊地)はリミニだが、その前に荷物を中央駅に預け、ボローニャ旧市街に徒歩で向かった。見どころは街の中心部に集まっているので、手っ取り早い観光が可能だ。
 
 マッジョーレ広場、サン・ペトロニオ聖堂、旧ボローニャ大学、サン・ドメニコ教会などを駆け足で見学した後、私はOくんに尋ねた。「体力残ってるよね?大丈夫だよね?」
 一瞬ビクッとしたような顔をしたが、すぐに状況を察したOくん。そう、そのとおり。街歩きの途中で見えた塔に登ろうというわけだ。2本の塔は、一つは大きく傾いた斜塔として有名で、ボローニャのシンボルになっている。登れるのはもう一つの高い方で、ガイドブックによると97メートルとのこと。もちろんエレベーターなどなく、階段をひたすら登るのである。
 はっきり言うが、これは相当キツイ。息は切れるし、汗も吹き出てくる。登っている最中は「なんで旅行初日からこんなに苦労しなければならんのか」と後悔の念に駆られる。だが、苦労の後に絶景が待っている。
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 昼飯を食った後、ボローニャ歌劇場まで足を延ばす。外観を眺め、13-14シーズンの演目ポスターを眺め、これにてボローニャ観光を終了。電車でリミニに移動した。
 
 ペーザロにダイレクトに入らず、その手前のリミニで泊まることにしたのは、翌日のサンマリノ観光のため。ここリミニが出発の拠点なのだ。
 
 旅行者のバイブル「地球の歩き方」には1ページの紹介記事もないリミニ。だが、ペーザロと同様にアドリア海の国際ビーチリゾートであると同時に、イタリアの歴史を飾る重要な都市でもある。
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 紀元前27年に築かれ、現存で最も古い凱旋門と言われる「アウグストゥス凱旋門」。
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「賽は投げられた」の言葉で有名なジュリアス・シーザーカエサル)はこの地で進軍を決起したため、彼の銅像が街の中心部に立っている。
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 私にとって最大の楽しみは、マラテスタ寺院に収められたピエロ・デラ・フランチェスカ作による「ジギスモンド・マラテスタ」のフレスコ・テンペラ画。リミニに来たら、この絵だけはどうしても見なければならない・・・のに・・・。
 午後5時、その寺院に到着すると、どうやらミサがこれから行われるらしく、これに参加する現地人は寺院内に招き入れる一方、明らかな観光客に対しては締め出し、追い払いを行っていた。
 な、なんだと?? 入れないだと??
 ちょっと待て。オレ様を誰だと心得る。この絵を見るためにわざわざ日本から来たのだぞ?あ?
(ホントは単なる立ち寄りだけどな。)
 
 ミサはいったい何時に終わるのだろう。そして、この寺院は何時に閉まってしまうのだろう。
 
 とにかく、ミサが終わり、かつ寺院が閉まる前のわずかな時間を狙い、改めてトライするしかない。
 
 お散歩を継続し、市内を回りながらこの寺院に引き返し、3度目でようやく見学のチャンスをゲット。無事に鑑賞することが出来ました。
 
こうして長い一日が終了。ピッツェリアでピザを食った。
 
 ピザそのものはまあまあだったが、問題なのはお会計。
 昨年ペーザロでホトホトうんざりしたイタリアの悪しき習慣に再び悩まされた。
 以前にもこのブログ記事に書いたことがあるのだが、とにかく「お会計お願いします。」と頼んでから、実際に伝票が出てくるまで、さんざん待たされるのである。
 用が済んだらとっとと支払いを済ませて店を出たいものだ。だが、イタリアではどういうわけか、会計が後回しにされる。なぜ?なぜ?
 今回、会計をお願いしてから実際に支払いが済むまで、いったい何分かかったと思います??
 
 30分だよ!!!!  ふっっっざけるなっっっつうの。
 
 もちろん私は担当のカメリエーレに「兄ちゃん、会計!」「ちょっとちょっと、早くせんかい!」と2度3度と声掛けした。その度、「わかったわかった」「既に会計担当に依頼しているから」とかわされた。
 
 この悪しき習慣、いったいどういうことなんだ?なぜ会計を後回しにするんだ?
 誰か教えてくれ、親切なイタリア人。
 
 この日、私は一つの教訓を得た。
「混んでいる店にはなるべく行かない。」
 
 空いている店なら、さすがに素早くやってくれるからね。