クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2013/8/18 サンマリノ

午後5時からペーザロでコンサート
チケットの引き取りがあるため、時間の余裕を持ってペーザロのホテルにチェックイン
リミニからペーザロの電車の時刻スケジュール
1時間に1本程度しかないリミニ-サンマリノ間のバスの時刻スケジュール
 
・・・と、予定を逆算しながら考えていった結果、サンマリノで十分な観光時間を確保するためには、午前8時前にはリミニのホテルをチェックアウトするしかないという結論になった。
 ところが、ホテルの朝食は午前8時からだという。残念ながら、ホテルでの朝食は諦めざるを得なかった。
 
 駅の売店でパンでも買って立食いするかと、少し早めの午前7時15分頃チェックアウトしようとしたら、レセプションの担当者が「コーヒーとパン程度の軽い物なら用意が出来るが、それでよければいかがですか」と聞いてきた。こちらはすっかり諦めていたので、誠にありがたく、喜んで申し出を受けた。
 まだ誰もいない朝食ルームに案内されると、コーヒーとパンだけでなく、ジュース、ハム、タマゴ、フルーツ、ヨーグルトなど、もうすっかり準備万端状態ではないか。こりゃラッキー。しっかりと腹ごしらえをすることができた。朝からついている。今日はいい日になる予感。ほっほっほ。
 
 荷物をホテルに預かってもらい、駅前から出ている直行バスに乗って、いざサンマリノへGO。
 
(余談だが、バスの切符を買う際、売り場のおばちゃんからサンマリノの観光マップをもらおうとしたら、イタリア語とロシア語の2種類しかないと言われた。英語じゃなくてロシア語だって。驚いた。サンマリノに限らず、ペーザロでもレストランのメニューで何度もロシア語を見つけた。どうやら近年、ロシア人観光客が急増しているようだ。)
 
 サンマリノ共和国。
 世界で5番目に小さい国であり、現存する最古の共和国。人口3万2千人。F1サンマリノGPでその名が知られるが、実際には国内にサーキットはなく、一カ国一開催ルールの中で、イタリアが事実上2回開催するための抜け穴としてその名を利用していた。(現在は抜け穴が認められず、レースは開催されていない。)
 
 そのサンマリノへはリミニからバスで約1時間。実質的な観光場所はティターノ山頂に築かれた狭い歴史地区。山の上なので、眼下に広がるなだらかな丘陵の見晴らしが最高に素晴らしい。
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 リベルタ広場の政庁舎前では、定時刻に衛兵交替儀式が行われている。それを見ようとわざわざ待ち構えていたわけではなかったのだが、そこで写真を撮っていたら、突然の号令とともにいきなり儀式が目の前で始まった。たまたま見られた。ラッキー。
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 しかーし、今年の1月、台北で同じような衛兵交替式を見たが、それに比べて機敏さや迫力のレベルが格段に低い。はっきり言ってチョーゆるい。交代し終えた衛兵は途端にリラックスしちゃって、雑談し始め、観光客と一緒に記念写真に応じている。
オマエら本気で国を護る気があるのか、コラ。
所詮はイタリア人だしなあ。あ、サンマリノ人か。まあどっちも同じだ。それに衛兵といっても、観光資源みたいなものだよな。
 
 その他観光ポイントはいくつかあるが、最大のハイライトは断崖絶壁にそびえ立つ要塞巡りだろう。それぞれの塔の展望台から望む別の塔が国宝級の眺め。思わず感嘆。まさに絵はがきの光景。さすが世界遺産。今回の旅行で、観光に関して言えばこのサンマリノが最高だった。なかなか足を延ばすのは難しい所かもしれないが、是非多くの人に訪れてほしい。
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 城壁沿いはアップダウンが多いので、第二の塔に向かう途中で一服休憩。セルフサービスのカフェで喉を潤すために冷蔵庫の中を覗くと、おっ!? あるではないか!ドイツ名物のヴァイスビア小麦ビール)が。ペーザロやリミニはドイツ人観光客が多いので、メニューの中にドイツビールを簡単に見つけることができるが、ここサンマリノにもやはりあったか。しかもお馴染みの名銘柄、いとしのフランチスカーナーとは!
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それではさっそくいただきます。かんぱーい。グビグビ、ングングッ。ぷっはー!
Oくんはいったい何回「うまいっ!」「うまいっ!」と漏らしたことか(笑)。
でもそのとおり。一気に疲れが吹き飛んだ。
天気はいい。景色もいい。ビールもうまい。至福の時。ああ幸せ。もう日本に帰りたくなーい。
 
決めました。サンマリノに亡命します。サンマリノ在住のオペラ評論家にでもなるか。R・シュトラウスショスタコ好きで、イタリア語出来ないけど、仕事あるかなあ。
(あるわけねーだろという速攻のツッコミ歓迎)
 
 この日の昼食で我々はボトルの白ワインをいただいたのだが、なんと今回の旅行でワインを飲んだのはこの一回だけ。あとはずっとビールだった。イタリアでワインを飲まずにビールばかりとは、本当に開いた口が塞がらない。でもこれぞ我らの旅行。呆れていただいて大いに結構。誰が何と言おうと、堂々と我が道を行く。文句は言わせん。