クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2010/8/9 バイロイト2

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 前日は午後からバイロイト入りしたものの、市中心部からやや外れたホテルに入って、そのままバスで劇場に向かったということで、実質的な市内観光はこの日がスタート。
 この小さな街を語る上で欠かせない4人の歴史上の重要人物がいて、それぞれゆかりとなっている観光スポットがある。一人はもちろんリヒャルト・ワーグナー。それから同じく作曲家のリスト。さらにジャン・パウルという小説家、そして辺境伯夫人ヴィルヘルミーネ。ただし今回、小説家ジャン・パウル様につきましては、すみません、横っちょに置かせていただきます。(よく知りませんもんで。はい。)
 
 すっかりワーグナーとその音楽祭ばかりが脚光を浴びてしまっているが、それよりも前の1700年代、プロイセンの王族ヴィルヘルミーネがこの町に嫁いできて、ロココ調のみやびな宮廷文化がこの地に華開いた。仮にワーグナーがいなくても、バイロイトは由緒ある古都なのである。
 
 そんなヴィルヘルミーネが建てたというノイエシュロス(新宮殿)を訪ねた。
 それなりに立派ではあるものの、いかにもヨーロッパにありがちな貴族宮殿で、各国の王宮や、ベルサイユ宮殿、シェーンブルン宮殿などとは比べられるべくもない。「ふむふむ、なるほどー。」とさくさく宮殿内を見学して終わり(笑)。宮殿内の一室に休憩室があり、設置されていたコーヒー自販機(ヨーロッパで見かけるのは珍しい)で1ユーロで飲んだカプッチーノがなかなか本格的でおいしゅうございました。来場者はほとんどおらず、我々だけ。バイロイト詣でのために世界中からやってきているワグネリアンたちは午前中どこに行っているのでござんしょ?
 
 宮殿の裏手に広がるホーフガルテン(庭園)をてくてくと歩き、我々にとって最大の観光ポイント「ヴァーンフリート荘」を目指す。ご存知ワーグナーの家、現リヒャルト・ワーグナー博物館。祝祭劇場に次ぐ巡礼者の必須スポット。
 裏側から侵入したため、いきなりワーグナーのお墓に出くわしてしまった。知識として知っていたとおり、墓石には名前も何も記されてなくて、まるで小さな古墳のようだった。
 正面に回ると、そこにはワーグナーパトロン、ルートヴィッヒ2世バイエルン国王の胸像が。写真をぱちぱちと撮った後、いよいよヴァーンフリート荘に見学に入ろうとしたら・・・。
 なんと、ちょうど講演会開催の真っ最中で1階の部屋は見学不可であると。2階部だけならOKとのことであったが、せっかくなら全部見たいので出直すことにした。
 
 続いて訪れたのは、やはりヴィルヘルミーネが建てたという辺境伯歌劇場。ミュンヘン宮廷内にあるキュヴィリエ劇場と並び、その美しい内部装飾でドイツでも有名なロココ様式歌劇場。
 自由見学かと思ったら、入場時間が決められていて、次は30分後であるという。
 びみょーな時間だなあ。しゃあない。んじゃ、時間つぶしで軽くいっぱい行くかい、Oくんよ。今回の旅行、ワーグナーはもちろんだが、それと同等に重要なミッションは地ビールをたらふく飲むことなのだ。
 さっそくカフェのテラスで地元の銘柄Maisel's Weisseという白ビールを注文。ぐびっ、ごくごくっ・・ぷっふぁああ、うめえええ!!(笑)
 すっかりご機嫌になって、「なんかさあ、もうワーグナーなんてどうでもよくなってきちゃったね!」とうそぶく私。この一言が天にましますワーグナー様の逆鱗に触れてしまい、あとで大目玉をくらうことになるのであるが、この時はそんなこと露にも知らない。
 
 30分の時間はあっという間につぶれ、再び辺境伯歌劇場へ。中に入ると、何のことはない、スクリーンでヴィルヘルミーネに関する上映を見せられた。入場時間を区切っていたのはそういうことだったのね。しかもオンリードイツ語。内容は全くわかりません。
 私は目をつぶって瞑想する。Oくんも瞑想する。肩の力が抜け、頭が傾き、やがて安らかに・・・zzz・・・。ビールのおかげで充実した上映会を鑑賞することができました(笑)。
 
 さ、さ、メシだメシ。
 事前にインターネットで調べた地ビールのおいしいビアレストランに直行。「Schinner」というお店。食事もだが、まずビール。ただし4時からオペラだから、調子づかないように1杯だけ。ぐびっ、ごくごくっ・・ぷっふぁああ、うめえええ!!
 Oくんはそこで働いている店員のかわいいおねえちゃんに「学生さん?」なんて話しかけている。あー酔っぱらいオヤジは嫌だ。
 
 腹も膨れ、いい感じに気持ちよくなったところで、本日の観光は終了。ホテルに戻り、一休みして第2夜ワルキューレに備えました。