クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2023/7/8 オスロ

ミュンヘンからノルウェーオスロへ向かうフライトで、アクシデントが発生した。
飛行機はルフトハンザドイツ航空。定刻の午前8時5分に搭乗開始となり、お客さんが飛行機に乗り込んで、さあいよいよ出発というタイミングで、機長からアナウンスがあった。

英語を完璧に聞き取ることが出来なかったので、理解度は70%くらいだが、状況はほぼ把握した。どうやら同機に積み込むはずだった預け荷物が間違って別の飛行機に積まれてしまい、いわゆるロストバゲージになってしまったらしい。
ルフトハンザとしては、責任を持って荷物を追跡し、回収し、オスロに送るので、出発自体はこのまま決行させてほしいという話。どうしてもこの状態でオスロに行きたくないという人は降りていただいて構わないが、そうでなければ到着したオスロ空港にて、各人にてロストバゲージ手続きを行ってほしいとのことだった。

ひでえ・・・。

荷物を預けたお客さんにとっては最悪。当然のごとくざわつきが起こったが、だからといって客に何か対応が出来るかと言われても何も出来ないため、「はぁ~・・」と天を仰ぎながら、渋々と機内に留まり、出発を待っている。

私はというと、荷物を預けておらず、手荷物としてキャビンに持ち込んでいるため、被害影響無し。

私は基本的に飛行機に荷物を預けないことにしている。
以前に自分自身もロストバゲージとなった経験があり、航空会社をまったく信用していないからだ。こういうことが起こりうるのが、この業界なのだ。

このトラブルのせいで約20分遅延したが、無事に(?)オスロに到着。
到着ロビーにて「ミュンヘンからルフトハンザ航空で到着した方は、バゲージクレームのインフォメーションカウンターに来てください」というアナウンスが流れる中、私はスタスタと出口に直行した。

正午にオスロ市内入り。暑い。気温は27度。おいおい、ここは北欧だろ?

一方で、北欧らしさを感じられるのが、日が長いこと。午後10時でようやく夕方になるみたいな感じ。たっぷりと観光が出来そうだが、一方で、博物館などの観光施設は夕方の定時に閉まってしまうため、それなりにせかせかと行動しないといけない。オスロ市内観光は、この日だけなのだから。

市内の要所全てを回るとなると、3、4日くらいは必要だろう。半日だけというのは厳しく、ダイジェストで表面をなぞるのみになってしまうが、仕方がない。続きはまたいつか次回、オペラを観に再訪する時に取っておくことにして、とにかく効率よく回るため、予め行くポイントを調べ、計画を組み立てておいた。

市内交通と主な観光施設の入場料無料がセットになった「オスロ・パス」というのが、観光客の必須アイテム。24時間券で495クローネ。(日本円で約7千円)
結構なお値段だが、そもそも物価がめちゃくちゃ高い国なので、これでも十分にお得なのである。公共交通機関を何度か利用し、観光ポイントを3つ以上回れば、元が取れる。

ちなみに、合計で7泊するノルウェー国の滞在だが、私は現地通貨クローネの現金を一切所持していない。両替しなかった。(ユーロと日本円の現金は所持)
ノルウェーはキャッシュレス化95%以上を誇る世界屈指の先進国。下手すると、「現金不可」のお店や公共機関もある。そのことを事前リサーチ済なのだ。
(現金を使うのは海外からの観光客だけ、という噂もある)

それでは、今回訪れた観光ポイントを紹介しよう。

オスロ港。

市庁舎。

毎年恒例のノーベル賞授賞式は基本ストックホルムで行われるが、平和賞だけがここオスロの市庁舎で開催されている。なぜだかは知らない。あとで調べてみよう。

国立美術館オスロを訪れるのなら、ここは必須。有名なムンク「叫び」など、名画を多数収蔵。

時間があればじっくりと滞在したかったし、じっくりと鑑賞したければ3時間くらいはみたいところだが、その半分の1時間半くらいで巡った。

有名なムンク「叫び」

この絵を鑑賞したら、もうこの美術館は制覇したようなもの。
数年前に日本で「ムンク展」があったときは、この絵の前で列を作るほど混んでいたが、こっちにくれば、ガラガラで誰にも邪魔されずに絵の前で佇むことが出来る。


湾を挟んだ対岸のビグドイ地区に、かつてヴァイキングが活躍した海洋国家の形跡が見つかる博物館群がある。行き方の手段はバスかフェリーだが、当然フェリーの方が観光的に楽しいから、そっちにした。オスロ・パスで無料。

海洋博物館。各年代に活躍した船の実物や模型、歴史のパネルなどが目を見張る。
ただし内容は、まあそれほど、別に、普通って感じかな。

フラム号博物館。南極、北極の探検に使われた実際の船が丸ごとそのまま展示されている。デカい。

ノルウェーのアムンセンとイギリスのスコットの熾烈な南極点到達争いと、その後のスコット隊の悲劇について、思いを馳せることができる。

コンチキ号博物館。

1947年に建造され、ペルーからイースター島までの8000キロを漂流し、ポリネシア人の祖先が南米から渡った説の実証を行ったという。小学生の時、「コンチキ号漂流記」という物語を読んだ記憶があるが、これだったのか・・。


ビグドイ地区から戻ってきて、中央駅近くの湾岸地区にあるオスロ歌劇場の外観。

2008年に移設され、新築オープンした時は、話題になった。現代的な建物がカッコいい。
残念なことに、今回せっかくオスロに来たのに、何も上演していなかった。シーズンは既に終わっていたのだ。

以前の記事でも触れたけど、ここはいつか訪れたい歌劇場の一つで、私にとって欠けているピース。毎年のように劇場のHPで演目スケジュールをチェックし、それなりに機会を伺っているのだが、行きたい演目が見つからなかったり、行ける時期のタイミングが合わなかったり。
私の場合、つい連日連夜の公演鑑賞を目論んでしまうから、北欧は位置的に不利であることは否めない。