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2018/1/18 都響

2018年1月18日   東京都交響楽団   東京文化会館
指揮  大野和士
ヤン・ミヒールス(ピアノ)、原田節(オンド・マルトノ
ミュライユ  告別の鐘と微笑み
 
 
都響の話ではなくて誠に恐縮だが・・・
新国立、さすがの大野さんをもってしても、ラインナップをいきなり自分流に変えることはできなかったか・・。
大野さんでもできないのなら、もはや誰もできないわけであるが。
 
その点、公演数の多さのおかげで初心者用からマニア向けまで多彩に用意できるオーケストラはいいよねえ。本公演のような意欲的なプログラムを組むことが出来るのだから。
大野さんが振る都響のラインナップを見れば、目指している本当の行き先がわかるってことだ。新国立に期待しちゃダメ。
 
一筋縄でいかない難曲トゥーランガリラをビシっと組み立ててきた指揮者大野はさすがだ。交通整理がスムーズで、出てくる音も非常にシャープ。ピアノやオンド・マルトノとの絡みも絶妙で、協奏曲ではなくちゃんとシンフォニックに響かせている。
 
ただし、まとまりが良すぎて、あまりスリリングでないのが少々玉に瑕。
 
これまで聴いた中で、デュトワやカンブルランは、何だか音楽実験を行っているかのようで、思いもよらぬ化学反応の響きに驚くことがあった。
一方、チョン・ミョンフンそして今回の大野氏は、設計図どおりの仕上がりが上々。
 
これを欧州系指揮者とアジア系指揮者という範疇と傾向で括ってしまってはいけないのだろうか?
 
それにしても、トゥーランガリラと言えばオンド・マルトノオンド・マルトノと言えば原田節。
日本には他に奏者、いないのか??
まあいたところで、それほど需要があるとも思えんが。

第一人者と言えば聞こえが良いが、一人で十分。「ところで普段は何していらっしゃるの?」「トゥーランガリラだけで食べていけるの?」と余計な勘ぐりを入れたくなる。本当に申し訳ありません。きっとさぞかしお忙しいのでしょう。
メシアン様様、ホント良かったっすねえ。
あわわ、またまた本当に申し訳ありましぇん。
 
オネゲルの火刑台上のジャンヌ・ダルク、またどこかでやらんかな。