2015年9月26日 ハーゲン・クァルテット ミューザ川崎シンフォニーホール
ハイドン 弦楽四重奏曲第58番
モーツァルト 弦楽四重奏曲第21番プロシア王第1番
ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第14番
久しぶりにハーゲン・クァルテットを聴く。室内楽を聴きに出掛けるのも、ものすごく久しぶり。
このハーゲン・クァルテット、もちろん世界有数の弦楽四重奏団であることは誰もが認めるところだが、構成メンバー4人のうち3人が兄弟というのが大きな特徴。元々はメンバー全員が兄弟だったというのだから、驚きである。
何が驚きって、兄弟全員がプロ演奏家の道を歩んでいるというのがすごい。才能を発見し、大切に育て上げ、見事に開花させた御両親はさぞお喜びでしょう。
また、ヴィルトゥオーゾ軍団として名高いルツェルン祝祭管弦楽団のメンバーとして来日したこともある。更には、紅一点のヴィオラ・ヴェロニカさんが高貴な美人で、思わず見惚れてしまうなんてこともあるかも(笑)。そんなわけで、現存の弦楽四重奏団の中では、おそらく最も人気があるのではなかろうか。
この日の演奏では、演奏の技術やスタイルというより、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェンという3人それぞれの特性を浮かび上がらせるかのような献身的な音楽づくりが最大のポイントだったと思う。多くの聴衆の方々が、「ベートーヴェンの四重奏曲、いい曲だった!」「やっぱりモーツァルトっていい!」などという感想を抱いたのではないか。
私も、室内楽というのはつくづくアンサンブルに徹し、作品そのものに没頭することが重要なのだなと再認識し、大いに感心した次第である。