2011年7月18日 新日本フィルハーモニー交響楽団 すみだトリフォニーホール
ワーグナー 楽劇トリスタンとイゾルデ(コンサート・オペラ形式)
演出 田尾下哲
何となく、そういう展開になるだろうと予想したとおり、やっぱり藤村さんの一人舞台であり独壇場であった。その存在感、圧倒的な歌唱。まさに貫禄。他の出演者(指揮者含む)は単に彼女の引き立て役に過ぎなかった。さすが藤村さん、さすがバイロイトの常連。(そういえば、今年はバイロイトに出演しないんですね、藤村さん)
それに比べて肝心の主役二人は・・・。なんだかなあ・・・。外国人だったら誰でもいいわけじゃないだろうさ。リチャード・デッカーは完全に役不足。エヴァ・ヨハンソンはハッキリ言ってデリカシー皆無。彼女はウィーン国立歌劇場の現ブリュンヒルデなんだけどなあ・・・。ベーレンス先生の爪の垢でも飲ませたいよ、まったく。
この日の出来は、まさにカーテンコールにおける拍手とブラヴォーの量に表されていた。
石野さん登場・・ブラヴォー!がいくつか飛んで拍手80デシベル
ビャーニ・トール・クリスティンソン登場・・パラパラ拍手60デシベル
お客さんの反応はまったく正しい!!(笑)。
新日本フィルはまあまあ良かったと思うが、健闘の域を出ない。アルミンクも同様。演出についてはコメントなし。
もし藤村さんが出演していなかったら、いったいどうなっていたんだこの公演。
あ~あ、また本格的なトリスタンを体験して昇天したいよ。痺れたいよ。9年後(くらい)のバイロイトまでおあずけか・・・。