クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

2023/5/25 ライプツィヒ4

マーラー・フェスティバルの続きのため、ライプツィヒにリターン。

ライプツィヒへは、ウィーンから直行の飛行機があることは確認していた。しかし、本数が圧倒的に少なかった。早朝に1本と、それから夕方に1本だけなのだ。
これでは、万が一フライトのキャンセル等トラブルに遭った場合、身動きが取れない。
リスクを抑えるため、何本も飛んでいて代替フライトを容易に確保できるベルリン便にし、そこから鉄道に乗り換えてライプツィヒに向かうことにした。ベルリンからライプツィヒまでは1時間半と、そんなに遠くない。

飛行機は遅延もなく、予定どおりにベルリンに到着。乗換えのライプツィヒ行きの電車の出発時間まで少し余裕があったことから、ベルリン中央駅に近いハンブルク駅現代美術館(※)に向かった。
(※ハンブルク駅というのは、要するにハンブルク方面への駅という意味で、ハンブルク市にある駅ではない。パリ市内にあるリヨン駅と同じ。現在はハンブルク駅は既に廃舎となっていて、元駅舎の建物を改築した現代美術館だ。)

時間潰しとしては最高の観光スポットのはずだったが・・・なぜか、臨時休館・・・。

定休日ではなく、入り口のドアが閉まっているわけでもなく、受付カウンターに普通に係員がいて、チケットを買おうとしたら「クローズしてます」と告げられた。何かトラブルでも発生したのであろうか。
こういう時、日本だったら事情をきちんと説明する案内掲示を行うだろう。こういう「何が何だかさっぱり分からん」というのが、いかにも「海外あるある」である。

ということで、空いた時間は長めの昼食タイムとなってしまい、その結果、昨日に続きこの日も移動オンリーの一日になってしまった。
いちおう、美術館の建物の写真だけ添えておく。何の慰めにもならんが。


ライプツィヒに到着。
実は、この2回目のライプツィヒ訪問の旅行計画において、ホテルの確保が非常に難しかった。

私がマーラー・フェスティバルに目を付け、ホテル探しを始めたのは、1年も前のことである。時間的な準備としては十分のはずだ。
だというのに、自分の予算に見合うホテルは、まったく見つけることが出来ない状態だった。

仕方がないので、とりあえず中心部からトラムで約25分、トラム停留所から更に徒歩10分という街外れ(隣町?)のホテルを一旦確保した上で、「まあ、そのうち空きが出てくるだろう」と期待しながら、引き続き状況をチェックしていくことにした。

ところが、である。
そのうち出てくるどころか、ホテルの状態はますます過密化し、やがて最初から予算上対象外だった高級ホテルも含め、市内のホテルはすべて満室になっていった。

「なにこれ? いったい何なの?」

ライプツィヒでは、世界的に有名な「本の見本市」など、メッセと言われるイベントが開催され、その時には同様にホテルの確保が難しくなるということを情報として知っていたが、調べてみた限り、メッセではなさそうだった。

ならば、いったい何??

ライプツィヒに到着して、その原因が判明した。お祭り、フェスティバルだったのだ。

フェスティバルといっても、あの・・マーラーじゃないからね(^-^;)

「ゴシック・フェスティバル」というものらしい。(Wave Gotik Treffen)
ライプツィヒで毎年開催されている世界的にも有名なお祭りなんだって。

ゴシックと聞くと美術や建築の歴史的な様式を思い浮かべてしまうが、ここでいうゴシックとは、パンク・ロックから派生し、隆盛していった流行。
ということで、市内には人が溢れ、そのほとんどが黒を基調にしたド派手な衣装とドきついメイク。若い人だけでなく、いい年した中年のおじさんおばさんまで、皆そういう格好。中には黒をモチーフにして、おしゃれな英国ビクトリア調の正装の人も。
コンサートなどのイベントは市内の各所で開催されている模様で、そうした会場付近は真っ黒な人たちでごった返していた。


ホテルは、結果的にかなり早くに手配したおかげで、郊外とはいえ予算内のホテルを確保することが出来たが、手配が遅かったらヤバかった。マーラーを聴くためにやってきた観光客にとっては、マジいい迷惑といったところか。