いつものとおり夜9時55分発のエールフランス便に乗り、パリ経由で今回の最初の目的地ニュルンベルクを目指す。
夜9時55分発のスターウィング(って言う名前らしい)。この便があるが故に毎回性懲りもなくエールフランスに乗り続けていると言ってよい。メリットがあるのだ。
その1。飛行機移動のために一日つぶれるということがなく、そのための休暇を取る必要もない。仕事をした後に出発でき、年次休暇をセーブすることが出来る。
その2。現地の朝に着く。朝に着けば、それだけ行動することが出来る。午前に観光し、昼食を取り、午後に昼寝をして長旅の疲れをとり、夜の公演に備えることが出来る。
その3。夜のフライトなので、長い長い時間を寝て過ごすことが出来る。機内で寝て、目が覚めたら、あ~ら、そこはもうヨーロッパ・・
・・なんて書いたが、実を言うとそんなに単純生易しいものではない。特にその3。私の場合、機内であまり眠れないのだ。夜便でも。
これまでに私に付き合って海外旅行を共にした友人達は機内でぐっすり眠れる人が多い。すやすやと寝ているそいつらを横で見ると本当に羨ましく、「こんにゃろ」と首を絞めたくなる(笑)。
今回、そのエールフランス便パリ行きに、名高い日本人女流ヴァイオリニストが同乗していた。世界的権威のT国際コンクール覇者で、ソリストとして大活躍している美人のSさん。プロフィールには確かパリ在住って書いてあったなあ。なるほど。3歳くらいのお子さんと一緒だった。結婚したことは噂だか、ネット書き込みだかで知っていたが、既にママさんだったとは!パリ在住ってことは親子の会話はひょっとしてフランス語だったりして??近くに寄って聞き耳を立てたところ、しっかり日本語でございました。
パリで乗り換え、ニュルンベルクには順調に予定通り午前10時に着。
ホテルで荷物を降ろした後にまず最初にすることは、劇場に行って今夜のオペラチケットの受け取り。それが終わると、さあ、ようやく観光だ。
真っ先に向かったのはニュルンベルクソーセージレストラン(観光かっつうの!)。
ニュルンベルクと言えばソーセージ。炭火で焼き上がったカリッとした香ばしさ。ううぅっ、たまらん。あ、よだれが・・。
ニュルンベルクは今回で3回目。「地球の歩き方」に書いてあるソーセージレストラン3軒は過去に全て制覇し、今回、その中で最もうまいと感じた「ブラートヴルスト・ヘルツレ」に行った。
店に到着したら、午前11時の開店まであと10分であった。日本のラーメン屋みたいに並んで順番を待つのは嫌いだが、待ちきれないので店のドアの前をうろうろしていたところ、中からその哀れな姿が見えたのだろうか、店のオヤジ(店主?)がドアを開けて開店前に入れてくれた。いやっほー!
ドイツ名物の酢漬けキャベツ・ザウアークラウトを添えて、焼きたてのソーセージにかぶりつく。うめー。一緒に小麦ビール・ヴァイスビアを垂れ流し込む。うめー。至福じゃー。
オペラを見るためではなく、これが目的でこの町に来たのかと錯覚する。
目的を果たし満腹となって「もう日本に帰ってもいいや」とさえ思う。
店主のオヤジが親指を立てて「うまいか?」と聞いてきた。「Sehr gut!!」(絶品だ!!)とこちらも親指を立てる。満足そうに微笑んで頷くオヤジ。
さて、ニュルンベルクと言えば「マイスタージンガー」。ソーセージだなんて言っているキミ、オペラ見に来たんだろ、おい。
ということで、ほろ酔い気分で店を出て、ハンス・ザックス広場を目指す。その名の通りハンス・ザックス様の銅像が建つ広場。ここも、なぜか毎回行ってしまうんだなあ。オペラファン必須だね。
ビールをたらふく飲んだはいいが、外を歩いているとあっという間におしっこしたくなった。外は寒い。気温は1~2度くらいか。寒いと近くなりますな。どちらかというとトイレが第一目的で、有名なゲルマン国立博物館に入った。酔いがまだ完全に冷めぬままふらふらと館内を鑑賞し、ホテルに戻って仮眠しました。
次回はニュルンベルク歌劇場の公演レポです。
と言いつつ、シカゴ交響楽団の日本公演レポが先かな?