ミュンヘンからイスタンブールを経由する成田への帰国便。そのイスタンブール発のフライトは、なんと午前1時40分出発である。イスタンブールのアタテュルク国際空港は24時間空港なので、普通に夜中に飛行機が発着しているのだ。
こうしてトルコ航空でヨーロッパから帰国する場合、選択肢がある。
例えば今回の旅行で言えば、ミュンヘンを夕方以降に出発し、イスタンブール空港での滞在・乗換時間をなるべく少なくし、帰国するという方法がある。その場合、最終日、ミュンヘンでゆっくり時間を過ごすことが出来る。
これだけ海外に行っていても、初めての国というのは、少し緊張する。特に、トルコは治安が問題ないとは必ずしも言い切れないし。
しかし、問題がある。
観光ポイントはどこも激混み。施設に入る際には常に並ばならければならない。並ぶのが嫌いな私にとっては結構な試練だ。しかも暑い。これにはまいった。
アヤソフィアと並ぶ観光ポイント、ブルーモスクと呼ばれるスルタンアフメット・ジャーミィ。神聖な礼拝の場所のため、内部に入場する際には靴を脱がなくてはならない。また、女性は必ず髪を布で覆わなければならず、男性も短パンは不可。持参していない人のために、覆えるような布を貸出している。
内部は絨毯が敷き詰められている。礼拝目的でない観光客は、足を投げ出して絨毯の上に座って休んだり、子供は寝っ転がって寛いでいる。
続いて「地下宮殿」という観光ポイントを訪れたが、宮殿というよりは貯水遺跡という感じ。内部は暗く、写真には不向き。並んで入場料払って観るものじゃないね。あまりお薦めしません。
トラムに乗って新市街に向かい、高台にあるガラタ塔へ。
結局1時間くらい並んだと思う。普通なら絶対に断念するところ、諦めずに並び続けたのは、口コミで「長時間並ぶだけの価値がある絶景!」と紹介されていたからだ。
で、実際に本当に並び疲れが吹っ飛ぶほどの絶景だった。
ここまでで、時間は午後6時。トルコ料理のレストランで夕食を取り、その後、この日の観光のトリを飾ったのが、ナイトスポット、伝統舞踏ショーの鑑賞。ホジャパシャ文化センターという場所で、予めインターネットで予約しておいた。
なんせ帰りの飛行機が午前1時40分なんでね。こういうのでも観ないと、時間が潰せない。
もちろん私の趣味であるクラシックコンサートやオペラ公演があれば良かったんだけど、探したけど見つからなかった。
公演は二部構成。それぞれ独立した公演で、両方観るためにはチケットを別個に取らなければならない。
最初はセマーと呼ばれる修行僧の儀式のような踊り。神に近づくための神聖な踊りらしいが、くるくると回転するだけで、はっきり言って退屈。歩き回り疲れと食後ということもあって、少々ウトウトした。
二公演目がトルコの民族舞踊で、こちらは非常にエキゾチックかつスペクタクル。有名なベリーダンスもプログラムの中に入っていた。ショー的な要素がふんだんに取り入れられているので、観ていて楽しい。眠気は吹き飛びました。
ちなみに、セマーの公演は写真撮影不可だったが、民族舞踊の方はフラッシュ不可ということで、要するに写真オーケー。
終演は午後9時40分。ようやく長い一日観光が終わり、空港に戻って、帰国の途についた。
イスタンブール、混んではいたけどなかなか面白かった。また来てもいいかもしれない。本日訪れることができなかった観光ポイントはまだまだある。もちろん、オペラやコンサートがあれば、なお可。
余ったトルコリラは両替せず、次回用としてそのまま持ち帰りました。