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2018/3/8 滝千春ヴァイオリンリサイタル

2018年3月8日   滝千春ヴァイオリンリサイタル   紀尾井ホール
滝千春(ヴァイオリン)、沼沢淑音(ピアノ)
プロコフィエフ  シンデレラより、ロメオとジュリエットより、ピーターと狼、ヴァイオリンソナタ第1番、ヴァイオリンソナタ第2番
 
 
オール・プロコフィエフ・プログラム。
きっとこの作曲家に対し、特別な思い入れがあるのだろう。
実際、演奏者本人がプログラムにて「どんな時も私に自信を与えてくれた作曲家で、彼の生み出したメロディー一つ一つに共感し、寄り添い、救われてきました。」と述べているし、個々の作品の解説までしているのだから、生半可でないのは明らかだ。
 
そのことは演奏を聴いても十分に理解できる。
作品と真剣勝負しているのがよく分かるし、集中力が途切れず、すべての音符に思いの丈を込めているし、感情がこもった情熱的な演奏だ。
 
ただ、個人的な趣味というか、プロコフィエフの場合、あまり情感を込めず、正確無比を前面に打ち出し、客観性を帯びた冷徹な演奏が結構好きだったりする。それこそがプロコフィエフらしいと思ったりするのだ。これはまあ、あくまでも私個人の好みの問題。
 
遥か大昔、当時付き合っていた彼女にプロコのヴァイオリン協奏曲とヴァイオリンソナタの両方を聴かせたことがある。
彼女が漏らした感想はこうだ。
プロコフィエフの音楽って、片目で笑って片目で泣いてるね。」
 
素晴らしい!!なんと的を射た表現だろうか!?
プロコフィエフのヴァイオリン作品を聴くたびに、この的確な名言と、それを語った彼女のことをいつも思い出す。 ノスタルジー(笑)。