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2017/9/16 N響A定期

2017年9月16日   NHK交響楽団定期演奏会   NHKホール
 
 
「規律を持って、きちんとやる」「整然と行う」ことができるというのは、日本人の特性の一つ。我が国を代表するオーケストラN響も、ご多分に漏れず、そういう演奏は大得意だ。
 
ところが今回のN響の演奏は、‘良い意味で’この特性を壊していた。
なんと言うか、ガツガツとした演奏だったのだ。もう一度言うけど、良い意味で。
 
指揮者ヤルヴィがそのように仕向けているのは明白だ。
時に騒々しく、時に秩序をあえて乱して、カオスを作る。特に弦楽器群において顕著。
一方で、ビシッと決めるところは決めているから、単なる荒っぽい演奏とは一線を画している。
 
これが、この作品に対するヤルヴィの解釈。
と同時に、いつもとは少し異なるアプローチを試み、普段のN響とは違ったサウンドを引き出す。「仕掛け」と「引き出し」。
配布されたプログラムに、ヤルヴィのインタビューの言葉が載っていて、そこに指揮者とオーケストラの関係について「有機的(オーガニック)」というキーワードがあるのだという。
「なるほど、そういうことか。」
言っている言葉をそのまま演奏で表現することができるというのも、簡単なようでなかなか難しいと思う。
やっぱりヤルヴィ、大したもんだぜ。