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2018/9/21 N響C定期

2018年9月21日   NHK交響楽団定期演奏会   NHKホール
ヨハンナ・ルサネン(ソプラノ)、ヴィッレ・ルサネン(バリトン
シベリウス  レンミンカイネンの歌、サンデルス、交響詩フィンランディア、クレルヴォ
 
 
誰でも知っている名曲、交響詩フィンランディア男声合唱付きで演奏されるのは、珍しい。
実は私は大学生の時、この曲をオーケストラで演奏し、コンサートで披露したことがあるが、なんと合唱付きだった。同じ大学の別サークル「グリークラブ」との共演だった。
いい曲だと思った。
それまで管弦楽のみとしての作品では何とも思わなかったが、この時は「美しい!素晴らしい!」という気持ちが湧いた。
なので、それはやっぱり合唱が付いたことによる威力であり、合唱が付いたことによって特別な作品に変わったのだ。
 
それから時が経って、ある日突然「合唱が付いたフィンランディアが聴きたい!」という衝動に駆られたことがあった。
CDを探したら、あった。
オーケストラはエストニア国立交響楽団、そして合唱がエストニア国立男声合唱団。
そう、今回N響定期のために来日した合唱団なのだ。
 
そのシベリウス集CDには、クレルヴォも含まれていて、その合唱ももちろんこの合唱団。
つまり、パーヴォとはもう既に緊密な関係、音楽作りのベースが出来上がっていたということだ。
 
フィンランディアはさておき、クレルヴォとなると、特殊な言語の問題もあって「はい、じゃ国内の合唱団を使って」というわけにいかない。だから、滅多に演奏されないレア曲になってしまう。
今回わざわざ来てもらった感があるが、やはりその必要性は高かったと思う。そして、その成果は確実に出たと思う。
パーヴォ・ヤルヴィが首席指揮者だからこそ実現したプログラム。
本当にスペシャルな公演だった。
 
ところで、パーヴォ・ヤルヴィ、彼はこの日の「オール・シベリウス」のように、これまでも何度か「オール」というプログラムに取り組んだ。「オール・ストラヴィンスキー」「オール・バルトーク」など。
ベートーヴェンとかブラームスとかチャイコじゃないところがミソ。
 
こういうプログラム、私、大好き。これからも是非やってほしい。(来年2月もまたストラヴィンスキーがあるね。)