クラシック、オペラの粋を極める!

海外旅行はオペラが優先、コンサートが優先、観光二の次

1988/8/20 バード・イシュル

バード・イシュルに到着したが、天気は依然としてどんよりのまま。これだと湖巡りのドライブはお生憎様だ。
でも私は、せっかくここに来たのだから、もう少し湖水地方を味わいたい。天気悪くてもいいから出かけたい。
ホテルにチェックインし、Oくんに「どうする?」と聞くと、「おれはいいや。ホテルで休むよ。」というので、私一人で再び車を走らせることにした。

目指すはザルツカンマーグート奥座敷、秘境とも呼ばれるゴーザウ湖。
晴れていたら美しい湖のはずだが、霞んでいてイマイチ。でもまあ仕方がないな。神秘的っていやあ神秘的だし、それで良しとしよう。

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ホテルに戻った。いつしか雨が本降りとなっていた。
夕食のレストランを探しに外に出ると、中華料理店が見つかった。
へぇー、こんなオーストリアの田舎町にも中華料理店ってあるんだな。

私はちょっと気になった。この中華料理店を営んでいるのは中国人なのか、それとも現地人なのか?

確かめたくて、夕食はこのお店に決めた。店員として出てきたのは、案の定、中国系の人だった。
うーむ、中国人、どこにでもいるんだな。すげーな。

いずれにしても、ここまでずっとヨーロピアンのメシばかりだったので、慣れ親しんでいるアジアの味は嬉しかった。ただ、ライスだけは日本のツヤツヤもちもちの炊きたてご飯と違い、パサパサで「不味い」と思った。

ちなみにだが、私は、海外旅行に出かけるようになってしばらくの間は、日本料理や中華料理などのレストランを極力避けるようにしていた。
せっかくヨーロッパに来ているのに、なんでアジアの料理を食べる必要があるのか?
現地の物をいただき、味わうのが、海外旅行の醍醐味なわけでしょう?
と、つまりそういうわけだ。

ところが、ある時を境にして、私は何の躊躇もなく日本料理や中華料理のレストランに足を運ぶようになった。
実は、「とあるきっかけ」があったのだが、まあ要するに簡単に言ってしまうと、現地の物ばかり食べ続けていると、飽きてしまい、中には口に合わない物もあって、やがて胃が不機嫌になるのであった。
そうした時、かつては我慢していたが、この「きっかけ」によって「我慢する必要など無い」ということに気が付いた。

旅行の食事って、大事だよね。侮れない。
(この「とあるきっかけ」のエピソードが入っている旅行記も、いつか是非、「過去の旅行記シリーズ」で採り上げ、書いてみたいなと思っている。)


中華料理をいただいた後、我々は今度はプールバーを見つけたので、入店。ビリヤードに興じた。旅もいよいよ終盤、こうして無邪気に玉を突いている間にも、残された楽しい時間は刻一刻と減っていく・・・。